治安が悪い国ランキング2026最新|GPI2025の危険国TOP20と日本の順位を徹底解説
海外旅行や留学、海外移住を考えるとき、気になるのが「世界で最も治安が悪い国はどこなのか」という疑問です。2026年10月現在、国際比較の有力な資料として参照できるのが、世界平和度指数(Global Peace Index:GPI)の2025年版・2026年版です。国全体の平和度だけでなく、「社会の安全と治安(Societal Safety and Security)」という評価領域を見ることで、紛争の深刻さと日常生活における安全性の違いも理解できます。
2025年版GPIの総合ランキングではロシアが163か国・地域中163位となり、最も平和度が低い国に位置づけられました。一方、社会の安全と治安の領域で最下位だったのはアフガニスタンです。さらに、2026年版の総合ランキングでは日本が10位に上昇しています。つまり、「世界一危険な国」を判断するには、何を危険と捉えるかを整理する必要があります。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 2025年の総合ワースト1位:世界平和度指数ではロシアが最下位。戦争や軍事化なども評価に含まれます。
- 犯罪・社会の安全に着目した順位:2025年版GPIの「社会の安全と治安」ではアフガニスタンが最下位、日本は4位でした。
- 日本の最新順位:2026年版GPIの総合ランキングで日本は10位。渡航先の安全性は、国別順位だけでなく外務省の最新情報で確認することが大切です。
【2026年最新】治安が悪い国はどこ?世界の危険国ランキングTOP20
世界の危険な国を比較するうえで、まず押さえておきたいのが、オーストラリアのシンクタンクである経済平和研究所(Institute for Economics & Peace:IEP)が公表する世界平和度指数です。GPIは163か国・地域を対象に、23の定性的・定量的指標から平和度を評価しています。
以下は、2025年版GPIの総合ランキングで、平和度が低い側に位置する20か国です。順位は犯罪件数の多さを直接示すものではなく、紛争、社会の安全と治安、軍事化を含めた総合評価に基づいています。
ランキングを読む際は、163位に近いほど平和度が低い点に注意してください。また、ここで紹介する順位は2025年版の結果であり、2026年版の最新順位とは区別しています。

【一覧表】世界平和度指数2025のワースト20と評価スコア
| 順位 | 国・地域 | GPIスコア |
|---|---|---|
| 144位 | パキスタン | 2.797 |
| 145位 | パレスチナ | 2.811 |
| 146位 | トルコ | 2.852 |
| 147位 | イラク | 2.862 |
| 148位 | ナイジェリア | 2.869 |
| 149位 | 北朝鮮 | 2.911 |
| 150位 | 中央アフリカ共和国 | 2.912 |
| 151位 | ソマリア | 2.983 |
| 152位 | ブルキナファソ | 3.016 |
| 153位 | ミャンマー | 3.045 |
| 154位 | マリ | 3.061 |
| 155位 | イスラエル | 3.108 |
| 156位 | 南スーダン | 3.117 |
| 157位 | シリア | 3.184 |
| 158位 | アフガニスタン | 3.229 |
| 159位 | イエメン | 3.262 |
| 160位 | コンゴ民主共和国 | 3.292 |
| 161位 | スーダン | 3.323 |
| 162位 | ウクライナ | 3.434 |
| 163位 | ロシア | 3.441 |
出典:経済平和研究所(IEP)「Global Peace Index 2025」。GPIスコアは数値が低いほど平和度が高く、高いほど平和度が低いことを示します。
ワースト20には、ロシアやウクライナのように国家間の戦争が評価に大きく影響する国と、スーダン、南スーダン、ソマリアなど、国内の武力衝突や政治的不安定が深刻な国が含まれています。ミャンマーも、武力衝突や政治的混乱が平和度を押し下げる要因となっています。
この一覧から分かるのは、治安の悪さが単純に窃盗や強盗の発生件数だけでは決まらないということです。武力紛争が続く国では、一般犯罪への対策以前に、移動の自由、医療へのアクセス、通信、交通インフラなど、生活の基盤そのものが脅かされる場合があります。
【犯罪率だけでは分からない】GPIの「社会の安全と治安」とは
GPIの総合順位と、社会の安全と治安の順位は別の評価です。この違いを理解すると、インターネット上の「治安が悪い国ランキング」を読む際の誤解を減らせます。
GPIは、次の3領域を組み合わせて国・地域の平和度を評価しています。
- 社会の安全と治安:犯罪への認識、暴力犯罪、殺人率、政治的不安定、テロの影響など、社会内部の安全に関係する指標。
- 進行中の国内・国際紛争:国内紛争や国家間の衝突、紛争による死者などに関する指標。
- 軍事化:軍事支出、兵力、武器に関する指標など。
このうち、旅行者が日常的な安全性を考えるときに参考になるのが「社会の安全と治安」です。ただし、この領域も犯罪率だけで構成されているわけではありません。政治的な不安定さや暴力的なデモ、テロの影響なども考慮されます。
経済平和研究所の2025年版によると、社会の安全と治安の上位5か国は、1位アイスランド、2位ノルウェー、3位フィンランド、4位日本、5位シンガポールでした。一方、下位5か国は、163位アフガニスタン、162位イエメン、161位南スーダン、160位コンゴ民主共和国、159位スーダンです。
つまり、2025年版の総合ランキングで最下位だったロシアと、社会の安全と治安で最下位だったアフガニスタンは一致しません。ロシアはウクライナとの戦争などが総合評価に影響し、アフガニスタンは社会内部の安全に関する評価で最下位となりました。
「世界一危険な国はどこか」という問いには、総合的な平和度を知りたいのか、旅行者が犯罪に遭う危険性を知りたいのか、それとも紛争地域への渡航リスクを知りたいのかによって、異なる答えが出てきます。

【国別殺人率とUNODC犯罪統計】犯罪率が高い国はどこ?
犯罪の深刻さを比較する際には、国連薬物犯罪事務所(UNODC)が収集する意図的殺人の統計も重要です。人口当たりの殺人率は、国の人口規模の違いをある程度調整しながら、致死的な暴力の水準を比較できる指標です。
Our World in DataがUNODCなどのデータを整理した2024年の殺人率データでは、人口10万人当たりの殺人率について、セントクリストファー・ネービスが64.2人、セントビンセント・グレナディーンが51.3人、ジャマイカが49.4人、エクアドルが45.7人、南アフリカが43.7人という数値が掲載されています。ハイチも41.2人と高い水準です。
これらは人口10万人当たりの意図的殺人の発生水準を比較した数値であり、スリや詐欺、強盗、性犯罪などを含む総合的な犯罪率ではありません。また、国によって統計の収集状況や最新の報告年が異なるため、データが掲載されていない国を安全だと判断することもできません。
殺人率が高い国では、地域によっては銃器を使った犯罪、犯罪組織間の抗争、誘拐などが旅行者のリスクにつながることがあります。ただし、殺人事件の多くが特定の地域や犯罪組織の関係者に集中する場合もあり、国全体の数値をそのまま観光地の危険度に当てはめるのは適切ではありません。
反対に、殺人率が低い国でも、観光客を狙ったスリ、置き引き、クレジットカード詐欺、ぼったくりなどが発生することがあります。殺人率だけで旅行先の安全性を判断せず、犯罪の種類、発生場所、時間帯、被害に遭いやすい状況まで確認する必要があります。
【なぜ治安が悪い国になる?】危険度を高める共通点と構造的な理由
治安が悪化する国・地域には、いくつかの共通する構造的な問題があります。ただし、これらの要因がすべての国に当てはまるわけではなく、複数の問題が重なることで危険が深刻化するケースが多く見られます。
1. 武力紛争が長期化している
戦闘が長引くと、警察や司法などの公的機関が十分に機能しなくなり、一般市民を守る仕組みが弱まる場合があります。武器の流通や避難民の増加、交通・医療インフラの破壊も、日常生活の安全を損なう要因です。ロシア、ウクライナ、スーダンなどがGPIの総合評価で低い順位に位置する背景には、こうした紛争の影響があります。
2. 政府や司法への信頼が低下している
警察による犯罪捜査が十分に機能しない、司法へのアクセスが限られる、汚職が深刻であるといった問題は、犯罪を抑止する力を弱める可能性があります。住民が被害を届け出ても十分な対応を受けられない状況では、統計に表れる犯罪件数と実際の被害状況に差が生じることもあります。
3. 組織犯罪や武器の流通が拡大している
犯罪組織の影響力が強い地域では、縄張り争いや麻薬取引、銃器を用いた暴力が地域住民や旅行者の安全を脅かすことがあります。国境管理の弱さや紛争による武器の拡散が、犯罪組織の活動を助長する場合もあります。
4. 貧困や格差、強制移動が社会の不安定さを深めている
貧困だけを犯罪の原因とみなすことはできません。しかし、雇用機会の不足、社会保障の弱さ、教育へのアクセスの制限、避難民の急増などが重なると、地域社会の機能が損なわれ、犯罪や社会不安への対応が難しくなることがあります。
5. 政治的な緊張やテロの脅威が高まっている
政権をめぐる対立、暴力的な抗議活動、テロ組織の活動などは、普段は比較的落ち着いている地域でも安全状況を急変させる可能性があります。過去のランキングが良好でも、政情や治安情勢の変化によって渡航リスクが大きく変わることがあります。
こうした要因は相互に影響します。紛争によって行政機能が弱まり、住民の生活基盤が崩れ、犯罪組織が勢力を拡大するという悪循環が生まれると、治安の回復は容易ではありません。国名だけを見て危険性を判断するのではなく、現地で何が起きているのかを把握することが大切です。

【日本の治安は世界何位?】2025年と2026年の最新ランキングを比較
日本の順位については、どのランキングを参照するかによって数字が変わります。2025年版GPIでは、日本は総合ランキング12位、社会の安全と治安の領域では4位でした。2026年版GPIの総合ランキングでは10位となっています。
この違いは、2025年の「4位」が社会の安全と治安という特定領域の順位であるのに対し、2026年の「10位」は紛争や軍事化なども含めた総合順位であることによります。順位を比較する場合は、必ず対象年と評価指標をそろえる必要があります。
2026年版GPIの総合ランキングでは、アイスランドが1位、ニュージーランドが2位、スイスが3位、スロベニアが4位、アイルランドが5位でした。日本は10位で、シンガポールやフィンランドなどとともに上位グループに入っています。
一方、2026年版の総合ランキングで平和度が最も低い側に位置するのは、163位ロシア、162位スーダン、161位コンゴ民主共和国、160位ウクライナ、159位イスラエルです。2025年版から順位が変化していることも、ランキングを固定的な危険度の判定として扱えない理由の一つです。
経済平和研究所が公表した2026年版では、世界全体の平和度が前年比0.7%悪化し、99か国で悪化、62か国で改善したと報告されています。国家間・国内の武力紛争をめぐる厳しい状況も続いており、世界の治安を考える際には犯罪だけでなく、紛争の動向も無視できません。
日本の順位が高いことは、社会の安全性を比較するうえで好材料です。ただし、国内でも特殊詐欺、SNSを通じた犯罪、強盗、性犯罪などへの注意は必要です。また、海外で日本と同じ感覚で行動すると、現地の犯罪手口や社会慣習の違いから被害に遭う可能性があります。
【プロの結論】危険地域の見分け方と海外旅行で実践したい安全対策
海外旅行の安全性を判断する際、国別ランキングは出発点にすぎません。実際のリスクを把握するには、渡航先の都市や地区、訪問する時期、移動手段、旅行者が取る行動まで具体的に確認する必要があります。
最初に確認すべきなのは、外務省の海外安全情報です。外務省は国・地域別に危険情報を発出し、渡航や滞在に際して取るべき安全対策の目安を示しています。危険情報は次の4段階です。
- レベル1:十分注意してください。
- レベル2:不要不急の渡航は止めてください。
- レベル3:渡航は止めてください。渡航中止勧告です。
- レベル4:退避してください。渡航は止めてください。退避勧告です。
同じ国でも、首都の一部地域、国境地帯、紛争地域、観光地では安全状況が異なることがあります。外務省の海外安全ホームページでは、国全体の情報だけでなく、危険情報が発出されている地域も確認できます。2026年7月13日更新の危険情報一覧でも、国によっては国内の一部地域とそれ以外で危険レベルが区別されています。
渡航を予定している場合は、次の対策を実践してください。
- 渡航前:外務省の危険情報、スポット情報、現地の交通事情、空港から宿泊先までの移動方法を確認する。
- 移動時:信頼できるタクシーや配車サービスを利用し、深夜の単独移動や人通りの少ない道をできるだけ避ける。
- 貴重品の管理:現金やカードを一か所にまとめず、パスポートの控えを安全な場所に保管する。スマートフォンを不用意に見せない。
- 現地での行動:抗議活動や集会、武力衝突が起きている場所には近づかず、現地当局や宿泊施設からの案内に従う。
- 緊急時への備え:家族などに旅程を共有し、緊急連絡先と最寄りの日本大使館・総領事館の情報を控えておく。
- 渡航中:外務省の「たびレジ」に登録し、現地の安全情報を受け取れるようにする。
外務省の危険情報がレベル3またはレベル4の地域については、観光目的だからといって安易に渡航を決めるべきではありません。レベル2の場合も、不要不急の渡航を控えるよう求められているため、渡航の必要性と安全対策を慎重に検討する必要があります。
プロの判断基準は、「国名」よりも「現地の状況」を重視することです。GPIで順位が低い国でも、危険の性質や地域差は一様ではありません。逆に、総合ランキングで上位の国であっても、特定の地域や時間帯では犯罪被害のリスクが高まることがあります。渡航の可否は、国際指標と政府の最新情報を組み合わせて判断してください。
【治安が悪い国】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2025年に世界で最も治安が悪い国はどこですか? A1:評価指標によって異なります。2025年版GPIの総合ランキングではロシアが163位で最下位でした。一方、「社会の安全と治安」の領域ではアフガニスタンが163位です。総合的な平和度と社会内部の安全性を区別して考える必要があります。
Q2:日本の治安は世界4位ですか、それとも10位ですか? A2:2025年版GPIでは、社会の安全と治安の領域が4位、総合ランキングが12位でした。2026年版GPIの総合ランキングでは10位です。対象年と評価領域が違うため、数字が異なります。
Q3:治安が悪いとされる国には旅行しないほうがよいですか? A3:国際ランキングだけで渡航の可否を決めるのは適切ではありません。ただし、外務省がレベル3やレベル4を発出している地域への渡航は避けるべきです。レベル1やレベル2の地域でも、訪問する都市や地区、移動手段、現地の最新情勢を確認して判断してください。
まとめ:2026年の治安ランキングを正しく読み、渡航リスクを見極める
2025年版GPIの総合ランキングではロシアが最下位となり、社会の安全と治安の領域ではアフガニスタンが最下位でした。日本は2025年版の社会の安全と治安で4位、2026年版の総合ランキングで10位となっています。
この結果が示しているのは、「治安が悪い国」という評価には複数の側面があるということです。犯罪率や殺人率は暴力の深刻さを把握するための重要な指標ですが、武力紛争、政治的不安定、警察や司法の機能、地域ごとの状況なども安全性に大きく関係します。
海外旅行や留学、移住を計画するなら、GPIやUNODCの犯罪統計で全体像を把握したうえで、外務省の最新の海外安全情報を確認してください。ランキングの数字だけで危険性を決めつけず、渡航先の地域・時期・行動に応じた判断と準備を行うことが、自分の安全を守るための最も実践的な方法です。 (出典: 治安 が 悪い 国(Yahoo!ニュース))