日本社会事業大学とは?2026年創立80周年・偏差値・学費・評判を徹底解説
日本社会事業大学は、社会福祉の専門職を育てることを目的に1946年に創設された、東京都清瀬市にキャンパスを構える私立大学です。2026年11月には創立80周年を迎え、社会福祉学部の学科名称を30年ぶりに変更するなど、次の時代を見据えた教育体制の整備を進めています。
大きな特徴は、一般的な私立大学とは異なる、厚生労働省から社会福祉人材の養成事業を委託される仕組みです。社会福祉士の国家試験対策、実習を通じた専門教育、働きながら資格取得を目指せる通信教育科など、福祉分野に特化した学びが用意されています。一方、進学を考えるなら偏差値だけでなく、学費、入試方式、通学環境、卒業後の進路まで確認しておきたいところです。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:1946年創設。2026年11月に創立80周年を迎える、社会福祉教育に特化した大学。
- 要点2:学校教育法上は私立大学だが、厚生労働省から指導的な社会福祉従事者の養成などを委託される独自の運営体制を持つ。
- 要点3:2027年度入試の偏差値目安は35.0~37.5。2027年4月入学者からの学部4年間の納付金総額は3,607,840円と公式サイトに掲載されている。
【日本社会事業大学とは】1946年創設、2026年に迎える創立80周年の意味
日本社会事業大学は、社会福祉を専門的に学び、福祉の現場や制度づくりを担う人材を育成する大学です。略称は「社大」「社事大」。英語名はJapan College of Social Workです。
本部所在地は東京都清瀬市竹丘3丁目1番30号。社会福祉学部を中心に、研究大学院、専門職大学院、通信教育科などを設け、福祉の専門職養成から研究、現職者の学び直しまでを担っています。
大学の歴史を理解するうえで欠かせないのが、戦後の社会福祉制度との関係です。日本社会事業大学の公式沿革によると、1946年、旧厚生省の委託を受け、日本初の社会福祉・ソーシャルワークの専門教育機関として前身の学校が創設されました。生活保護制度などの整備が進むなか、制度を理解し、支援を必要とする人々に適切な援助を届けられる専門職の育成が求められていたためです。
2026年9月に公表された大学の「社大未来VISION」では、創立以来、社会に送り出した福祉人材は1万8,000人を超えると説明されています。大学が掲げる使命は、人間の尊厳と人権を基礎に、福祉のリーダーを育てることです。
創立80周年は、単なる記念行事にとどまりません。人口減少、少子高齢化、デジタル化などによって福祉の課題が複雑化するなか、現場での支援技術だけでなく、制度や組織、地域の仕組みまで考えられる人材を育てるという方向性が示されています。

【歴史・公設民営の仕組み】厚生労働省の委託を受ける大学の特徴
日本社会事業大学を調べる際、特に理解しておきたいのが「公設民営大学」という呼び方です。国立大学や公立大学と同じ意味ではありません。学校教育法上は私立大学であり、学校法人日本社会事業大学が運営する一方、国の社会福祉人材養成政策と密接に結び付いています。
厚生労働省が公表した2025年度の行政事業レビュー資料では、同大学を指導的な社会福祉従事者の養成などを委託する唯一の機関と説明しています。国から委託を受けて行う事業は、一般的な私学助成の対象とは異なる扱いとなり、大学は厚生労働省からの委託費と学生の授業料などを主な財源として運営されています。
同資料に掲載された2025年度の社会事業大学経営等委託費は3億9,786万2,000円です。これは2025年度の予算額であり、2026年度の確定額を示すものではありません。委託費の算定については、大学の管理費や教職員の人件費、学生の宿舎に関する経費などから、入学金や授業料などの収入を差し引く仕組みが説明されています。
また、厚生労働省の資料では、国有財産である土地・建物を活用して事業を実施することにも触れています。つまり、国が大学を直接運営するのではなく、国の政策目的に沿った教育・人材養成を学校法人が担う構造です。
この仕組みは、大学の特色を理解するうえで重要です。ただし、国から委託を受けているからといって、入学金や授業料が無料になるわけではありません。費用負担は実際の納付金と利用できる支援制度を確認して判断する必要があります。
創設から現在までの主な歩みを整理すると、次のとおりです。
| 時期 | 主な出来事 | 意味・ポイント |
|---|---|---|
| 1946年 | 前身となる日本社会事業学校が創設される | 戦後の社会福祉を担う専門職の養成が出発点 |
| 1958年 | 4年制の日本社会事業大学が設立される | 大学としての教育体制が整備される |
| 1989年 | 渋谷区から東京都清瀬市へ移転 | 現在の清瀬キャンパスを拠点とする |
| 2026年 | 創立80周年を迎える | 社会福祉教育の蓄積を基盤に、新たな大学ビジョンを提示 |
出典:日本社会事業大学公式沿革、厚生労働省「令和7年度行政事業レビュー公開プロセス対象候補事業(概要)」
【社会福祉教育と資格】社会福祉士の国家試験対策に強みはある?
日本社会事業大学の学びは、社会福祉の理論と現場での実践を結び付けることに重点が置かれています。制度や政策を学ぶだけでなく、相談援助、地域福祉、権利擁護など、生活上の困難を抱える人々を支えるための知識と技術を身に付けることを目指します。
2026年度からは、社会福祉学部の学科名称が「共生社会デザイン学科」と「ソーシャルワーク学科」に変更されました。大学の2026年度入学式に関する公式発表では、学科名称の変更は30年ぶりと説明されています。
学びの方向性を大まかに整理すると、共生社会デザイン学科は、地域や社会の課題、福祉を支える制度・仕組みなどを広い視点から考えたい人に適した選択肢です。一方、ソーシャルワーク学科は、相談援助などの専門的な支援技術を身に付け、福祉の実践現場で活躍したい人にとって検討しやすい学科です。実際の科目や履修条件は、最新のカリキュラムで確認してください。
資格面では、社会福祉士の国家試験受験資格を卒業と同時に得られることが大きな特徴です。ただし、卒業すれば自動的に社会福祉士になれるわけではありません。国家試験に合格する必要があります。
大学公式サイトが公表した2026年3月の第38回社会福祉士国家試験の結果によると、社会福祉学部の新卒合格者は123人、受験者は145人で、合格率は84.8%でした。新卒者の全国平均78.4%を上回り、受験者が100人以上の大学では全国第1位と発表されています。
精神保健福祉士についても、大学公式発表では第28回国家試験の合格率が100.0%でした。こうした数字は、国家試験対策講座、模擬試験、学生同士で学び合う環境などの成果を検討する際の参考になります。ただし、合格率は年度ごとに変動するため、単年度の数字だけで教育のすべてを判断するのは適切ではありません。
大学公式サイトの「数字で見る日本社会事業大学」では、実習先は約300か所、社会福祉分野への就職・進学は約90%と紹介されています。福祉施設だけでなく、行政、医療、教育、地域支援など、専門性を生かせる進路を考えられる点も特徴です。

【偏差値・入試情報】2026年時点で確認したい難易度と選抜方式
日本社会事業大学の偏差値は、利用する模試や入試年度によって数字が異なります。2026年10月時点で確認できる河合塾Kei-Netの2027年度入試ボーダーラインでは、社会福祉学部の偏差値は35.0~37.5、大学入学共通テストの得点率は40~42%が目安です。
一方、進研模試を提供元とする2026年度の掲載データでは、偏差値は43~46となっています。これは模試の母集団や判定基準、対象となる入試方式が異なるためです。偏差値を比較する場合は、数字だけを並べるのではなく、必ず提供元と対象年度をそろえて確認しましょう。
入試方式は、総合型選抜、学校推薦型選抜、一般選抜、大学入学共通テスト利用選抜などです。2026年度の学部入試では、共生社会デザイン学科とソーシャルワーク学科の募集人員はそれぞれ55人、105人と公表されています。募集人数や試験内容は年度によって変わるため、受験年度の募集要項が基準になります。
選抜方式ごとの特徴は次のとおりです。
- 総合型選抜:書類選考の後、小論文と面接を実施。社会問題への関心、課題を考える力、福祉分野で学ぶ意欲などが問われます。
- 学校推薦型選抜:教養試験、小論文、面接を総合的に評価。大学公式の入試Q&Aでは、推薦基準は学習成績の状況3.5以上とされています。
- 一般選抜:学力試験による選抜。2026年度の一般選抜では、300点満点で、合格者最低点は共生社会デザイン学科139点、ソーシャルワーク学科129点でした。
- 大学入学共通テスト利用選抜:共通テストの成績を用いる方式。大学独自の個別学力検査は課さないと大学公式Q&Aに記載されています。
総合型選抜や推薦型選抜では、単に「福祉に興味がある」と述べるだけでは不十分です。高齢者の孤立、障害のある人の地域生活、子どもの貧困、生活困窮など、具体的な社会課題について自分の考えを整理し、大学で何を学びたいのかを説明できるようにしておくと、志望理由を深めやすくなります。
2026年10月時点では、大学公式サイトで次年度の入試情報も順次公表されています。出願期間、試験日、合格発表、入学手続期間は入試方式ごとに異なります。古い年度の受験情報や偏差値ランキングだけで判断せず、大学公式の入学試験要項と過去の入試問題を併せて確認することが大切です。
【学費・費用】4年間の納付金と通信教育科の料金を比較
進学先を選ぶうえで、学費は避けて通れない判断材料です。日本社会事業大学は国の委託を受けて社会福祉人材を養成する大学ですが、授業料などの納付が必要です。また、入学年度によって学費が異なるため、2026年度入学者と2027年4月入学者の情報を混同しないように注意しましょう。
2026年度の3年次編入学試験要項には、入学金282,000円、授業料535,800円、教育充実費200,000円、学内社会福祉学会費4,500円、学生自治会の入会金・会費を含めた初年度納付金合計1,025,800円が掲載されています。編入学の金額であるため、1年次入学の費用とそのまま比較することはできません。
一方、大学公式の学費ページでは、2027年4月入学者から適用する学部の納付金が掲載されています。初年度は1,138,960円、4年間の納付金総額は3,607,840円です。2027年度の進学を考えている人は、この改定後の金額を基準に資金計画を立てる必要があります。
学費以外にも、通学費、住居費、教材費、実習に伴う交通費などが発生する可能性があります。資格課程などを履修する場合は、別途費用が必要になることもあります。給付型奨学金や授業料減免制度の対象となるかどうかも、家計に合わせて確認したいポイントです。
社会人や福祉現場で働く人にとっては、通信教育科も選択肢になります。日本社会事業大学の通信教育科では、社会福祉士養成課程のほか、精神保健福祉士養成課程や社会福祉主事養成課程などを設けています。
通信教育科の社会福祉士一般養成課程について、公式ページに掲載されている納付金は次のとおりです。
- 実習が必要な場合:486,000円
- 実習60時間免除の場合:436,000円
- 実習が不要な場合:286,000円
これらは入学金、授業料、面接授業参加費、実習費、保険料などを含む掲載額です。教科書代は別途必要で、納付は一括払いとされています。適用される実習区分は個人の出願資格や履修条件によって異なるため、自分がどの区分に該当するかを先に確認してください。
また、同課程では専門実践教育訓練給付制度の対象講座が案内されています。要件を満たせば教育訓練経費の一部が給付される可能性がありますが、対象となる課程や申請時期などの条件があります。利用を考えている人は、入学前にハローワークで確認しておくと安心です。

【口コミ・評判】授業の評価とキャンパス環境をどう見るべきか
日本社会事業大学の口コミ・評判を調べるときは、大学の公式情報と、在学生・卒業生などによる口コミサイトを分けて読む必要があります。公式情報は教育内容や学費、資格試験の実績を確認するのに適しています。一方、口コミは授業の雰囲気や学生生活、通学環境など、数値だけでは分かりにくい面を知る手掛かりになります。
口コミサイト「みんなの大学情報」では、2026年10月時点で確認できる掲載情報として、総合評価3.97点、口コミ97件が示されています。項目別では講義・授業が4.08点、研究室・ゼミが3.77点、就職・進学が3.92点となる一方、アクセス・立地は2.73点でした。
この数字から読み取れるのは、授業や学修面に対する評価が比較的高い一方、通学環境については満足度が分かれる可能性があるということです。ただし、口コミサイトの評価は投稿者の属性や投稿時期、個人の経験に左右されます。97件の評価を在学生全体の意見とみなすことはできません。
キャンパスは東京都清瀬市竹丘にあります。通学時間は自宅の場所や利用する交通手段によって大きく変わるため、進学前に実際のルートを確認することをおすすめします。授業の開始時刻、実習先への移動、アルバイトとの両立なども含めて考えると、入学後の生活を具体的に想像しやすくなります。
口コミを読む際は、次のような観点を意識すると、単なる評点よりも役立つ情報を得られます。
- 授業の分かりやすさだけでなく、実習や演習の内容が自分の希望する進路に合っているか。
- 教員への相談のしやすさや、国家試験対策の支援体制が自分に必要な水準か。
- キャンパスへのアクセス、通学時間、施設の使いやすさが生活条件に合うか。
- 就職支援や資格取得の実績について、口コミだけでなく大学の公表資料も確認できるか。
大学選びでは、評価の高い項目だけを見て決めるのも、低い評価だけを見て候補から外すのも早計です。オープンキャンパスや大学説明会に参加し、授業内容、実習、学生生活、通学環境を自分の目で確かめることが、入学後のミスマッチを減らす方法です。
【プロの結論】日本社会事業大学が向いている人・進学前に考えたいこと
日本社会事業大学の価値は、偏差値の高低だけでは測れません。社会福祉に特化した専門教育、国家試験受験資格につながるカリキュラム、厚生労働省から委託を受けた人材養成、そして長年にわたって蓄積してきた教育・研究の実績を、進路選択のなかでどう評価するかが重要です。
向いているのは、福祉の現場で専門性を発揮したい人、社会課題を制度や政策の視点から考えたい人、実習を通じて相談援助の技術を身に付けたい人です。福祉施設、医療機関、行政、教育機関、地域支援など、支援を必要とする人々に関わる仕事を具体的に考えているなら、学びと将来の職業を結び付けやすい大学です。
一方で、福祉以外の幅広い学問を中心に学びたい人や、大学生活で多様な分野の学生との交流を最優先にしたい人は、他大学のカリキュラムや規模も比較してみるとよいでしょう。社会福祉に関心があっても、実習や対人援助に伴う負担、制度や法律を学ぶ必要性を十分に理解していない場合は、入学前に学びの内容を詳しく確認することが大切です。
進学を判断する際には、少なくとも次の4点を整理しておきたいところです。
- 学びの目的:資格取得を目指すのか、福祉政策や地域づくりまで学びたいのか。
- 費用:入学年度に適用される学費、実習費、生活費、利用可能な奨学金を把握しているか。
- 入試:自分に合った選抜方式と、必要な学力・小論文・面接の準備を理解しているか。
- 卒業後の進路:希望する職種に必要な資格や実習経験、就職先の条件を確認しているか。
2026年の創立80周年は、歴史ある専門大学としての蓄積を確認すると同時に、新しい学科体制や大学ビジョンを見極める機会でもあります。伝統だけで判断せず、現在の教育内容と自分の目標が一致しているかを確かめることが、納得できる進学につながります。
【日本社会事業大学】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日本社会事業大学の偏差値はどのくらいですか? A1:河合塾Kei-Netが公表する2027年度入試のボーダーラインでは、社会福祉学部の偏差値は35.0~37.5です。進研模試などでは異なる数値が掲載されるため、模試の提供元と入試年度をそろえて比較してください。
Q2:日本社会事業大学は国立大学ですか? A2:国立大学ではありません。学校教育法上は私立大学で、学校法人日本社会事業大学が運営しています。厚生労働省から社会福祉人材の養成などを委託され、国の政策目的に沿った専門教育を担っている点が特徴です。
Q3:卒業すれば社会福祉士の資格を取得できますか? A3:社会福祉学部では、卒業と同時に社会福祉士国家試験の受験資格を得られます。ただし、資格取得には国家試験への合格が必要です。通信教育科にも養成課程があるため、学歴や実務経験などの出願条件を確認して選択してください。
まとめ:2026年の日本社会事業大学を進学先として判断するポイント
日本社会事業大学は、1946年の創設以来、社会福祉の専門職養成を担ってきた大学です。2026年11月に創立80周年を迎え、厚生労働省の委託を受ける独自の運営体制、社会福祉士の国家試験対策、通信教育科による社会人の学び直しなど、多面的な特徴を持っています。
偏差値は入試難易度を把握する目安ですが、それだけで大学の教育内容や将来の可能性を評価することはできません。学費についても、2027年4月入学者からの改定額が公式に掲載されているため、受験年度に応じた金額を確認する必要があります。
進学先として検討するなら、大学公式サイトの入試要項、学費、資格取得実績、カリキュラムを確認し、口コミやオープンキャンパスで得られる情報も組み合わせて判断しましょう。福祉の現場で人を支える力を身に付けたいのか、制度や地域社会を変える仕事を目指したいのか。自分の目標と大学の教育方針が重なるかどうかが、後悔のない選択につながります。 (出典: 日本 社会 事業 大学(Yahoo!ニュース))