インフルエンザA型とB型の違いは?症状・重症度・治療を2026年最新情報で徹底比較
インフルエンザA型とB型は、どちらも高熱や頭痛、関節痛、筋肉痛などを引き起こす季節性インフルエンザです。ただし、ウイルスの性質や流行の傾向、症状の現れ方には違いがあります。「A型とB型はどっちがきつい?」「腹痛や下痢があるならB型?」「熱が出てすぐ検査しても正確にわかる?」と疑問を持つ人も少なくありません。
2026年10月現在、厚生労働省は、2026年の季節性インフルエンザについて、8月28日に流行入りを公表しています。1999年以降で2番目に早い流行入りとなりました。例年の冬だけを警戒するのではなく、流行状況を確認しながら早めに備えることが大切です。この記事では、厚生労働省の2026年度対策資料や世界保健機関(WHO)の情報をもとに、A型とB型の違い、検査・治療・受診の目安、家庭内感染を防ぐ方法まで解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 症状の違い:A型では急な高熱や関節痛、筋肉痛が目立つことがあり、B型では腹痛や下痢などの消化器症状を伴う場合もある。ただし、症状だけで型を判別することはできない。
- 2026年の流行:8月28日に流行入りが公表され、例年より早いシーズンとなっている。A型とB型の流行時期は重なることもある。
- 検査と治療:発症直後の迅速検査は陰性になる場合がある。抗インフルエンザ薬は発症後48時間以内の開始が効果を得るうえで重要だが、重症化リスクが高い場合は早めの相談が必要。
- 重症化対策:小児、高齢者、持病のある人などは注意が必要。ワクチン、手洗い、換気、マスク、適切な受診を組み合わせる。
【まず結論】インフルエンザA型とB型の違いはウイルスの性質にある
インフルエンザウイルスはA型・B型・C型・D型に分類されます。このうち、毎年の季節性インフルエンザの大きな流行に関係するのがA型とB型です。両者は同じインフルエンザでも、ウイルスの分類や変化の仕方に違いがあります。
A型の大きな特徴は、ウイルスの変化が多様で、世界的な流行を引き起こす可能性があることです。ヒトだけでなく、一部の動物にも感染し、ウイルス表面のタンパク質の組み合わせによってH1N1やH3N2などの亜型に分類されます。過去に世界的な流行を起こした新型インフルエンザにもA型が関係しています。
一方、B型は主にヒトの間で流行します。A型のように同じ仕組みで亜型を分類するのではなく、ウイルスの系統などによって区別されます。B型も変化しながら流行し、地域や学校、家庭などで感染が広がることがあります。
ただし、A型だから必ず大流行する、B型だから軽症で済むというわけではありません。流行規模や症状の強さは、その年に流行しているウイルス、集団の免疫状態、年齢、基礎疾患などによって変わります。
また、一度A型に感染しても、同じシーズンにB型に感染する可能性はあります。A型にかかった経験があるからといって、B型への感染を防げるわけではありません。

【症状比較】A型は高熱と全身痛、B型は腹痛や下痢が特徴なのか
インフルエンザA型とB型の症状を比べると、A型では急な発熱や強い全身症状が目立ち、B型では腹痛や下痢などの消化器症状を伴うケースがあると説明されることがあります。しかし、これはあくまで傾向です。医学的に、症状だけで感染した型を確定することはできません。
厚生労働省が示すインフルエンザの代表的な症状には、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などがあります。喉の痛み、鼻水、咳も起こり、発症は比較的急速です。A型とB型のどちらでも、こうした症状が現れます。
| 比較項目 | A型インフルエンザ | B型インフルエンザ |
|---|---|---|
| 発熱 | 急な高熱が目立つことがある | 高熱が出ることも、比較的目立たないこともある |
| 関節痛・筋肉痛 | 強い全身症状として現れることがある | 同様の症状が現れることがある |
| 腹痛・下痢・嘔吐 | 起こる場合がある | 起こる場合があり、子どもでは消化器症状が目立つこともある |
| 流行時期 | 冬の流行初期から広がることがある | 冬の後半から春にかけて目立つ年もある |
| 重症度 | 重症化する可能性がある | 同様に重症化する可能性がある |
| 治療 | 抗インフルエンザ薬などを病状に応じて検討 | 同様に抗インフルエンザ薬などを病状に応じて検討 |
「腹痛や下痢があるからB型」「40℃近い熱だからA型」とは判断できません。消化器症状はA型でも起こり、発熱が目立たないインフルエンザもあります。特に小児では、発熱や咳だけでなく、吐き気、嘔吐、下痢などにも注意が必要です。
なお、腹痛や下痢が強い場合は、インフルエンザ以外の感染症や消化器疾患も考えられます。水分が取れない、尿が極端に少ない、強い腹痛が続くといった場合は、単に「B型らしい症状」と片付けずに医療機関へ相談してください。
【どっちがきつい?】A型とB型の重症度・感染力・流行時期を比較
インフルエンザA型とB型のどちらがきついのかは、多くの人が気になるポイントです。一般にA型は急な高熱や全身の痛みが目立つことがありますが、B型でも高熱や強い倦怠感が続き、日常生活が難しくなることがあります。
症状の強さを左右するのは、ウイルスの型だけではありません。年齢、過去の感染やワクチン接種による免疫、基礎疾患、感染したウイルスの性質などが関係します。健康な成人が比較的軽症で済む一方、子どもや高齢者では合併症を起こすこともあります。
感染力についても、A型のほうが必ず強い、B型ならうつりにくいと単純には比較できません。両型とも、咳やくしゃみなどによる飛沫、ウイルスが付着した手を介した接触などで感染します。感染の広がり方は、ウイルスの性質に加え、換気、接触の頻度、集団内の免疫状態などにも左右されます。
流行時期には一定の傾向があります。日本では一般に12月から3月ごろが流行シーズンで、A型が先に広がり、B型が冬の後半から春にかけて増える年もあります。ただし、両型の流行時期が重なることもあり、毎年同じ順番になるとは限りません。
2026年は、流行の早さにも注意が必要です。厚生労働省は、2026年8月28日に季節性インフルエンザの流行入りを公表しました。9月8日の大臣記者会見では、8月17日から23日の週に定点医療機関当たりの平均報告数が1人を超えたことが説明され、1999年以降で2番目に早い流行入りとされました。
ただし、流行入りが早いことと、その後に必ず大規模な流行になることは別です。実際の流行状況は週ごとの患者報告で変わるため、過去の傾向だけでなく、地域の最新情報も確認しましょう。
また、インフルエンザの潜伏期間は一般に1〜4日程度で、2〜3日ほどで発症することが多いとされています。症状が出る前からウイルスを排出する場合があるため、家族や職場で感染者が出たときは、発熱していない人も体調の変化に注意する必要があります。

【検査と治療】迅速検査はいつ受ける?A型・B型で薬は違う?
インフルエンザが疑われるときに使われる検査の一つが、迅速抗原検査です。医療機関で鼻などから採取した検体を調べ、A型・B型の感染を確認します。ただし、検査の結果が陰性でも、必ずしもインフルエンザを否定できるわけではありません。
特に注意したいのは、発症直後の検査です。発熱して間もない段階では、検体中のウイルス抗原が少なく、感染していても陰性になることがあります。厚生労働省の検査関連資料でも、インフルエンザの発病初期にはウイルス量が少なく、抗原を検出できない場合があると説明されています。
一方で、「発症から必ず12時間待てばよい」と一律に決めることもできません。検査の適切な時期は、症状、検査方法、受診する人の状態によって異なります。高熱や全身症状がある場合、重症化リスクが高い場合は、検査のためだけに受診を遅らせず、医療機関に電話などで相談してください。
治療で特に重要なのが、抗インフルエンザウイルス薬を使うタイミングです。厚生労働省によると、発症から48時間以内に治療を開始した場合、発熱期間が通常1〜2日短縮され、鼻や喉から排出されるウイルス量も減少します。ただし、すべての患者に薬が必要なわけではなく、症状や重症化リスクなどを踏まえて医師が判断します。
主な抗インフルエンザ薬には、オセルタミビル、ザナミビル、ラニナミビル、ペラミビル、バロキサビルなどがあります。内服薬、吸入薬、点滴薬などがあり、年齢や症状、基礎疾患、薬の使いやすさなどに応じて選択されます。
A型とB型で治療方針が大きく分かれるわけではなく、一般的な抗インフルエンザ薬は両型を対象としています。A型にのみ有効な薬としてアマンタジンも知られていますが、耐性ウイルスの問題から使用機会は限られています。薬の種類を自己判断したり、以前処方された薬を使い回したりせず、医師の指示に従うことが大切です。
発症から48時間を過ぎていても、症状が重い場合や重症化リスクが高い場合には受診する意味があります。「もう48時間経ったから病院に行っても無駄」と判断するのは避けてください。
【受診の目安】小児・高齢者・基礎疾患がある人は早めに相談
インフルエンザは多くの場合、数日間の発熱などを経て自然に軽快します。しかし、肺炎や脱水、まれに重い神経症状などを起こすこともあり、特に注意したい人がいます。
厚生労働省や世界保健機関(WHO)などが注意を促しているのは、主に次のような人です。
- 小児:急性脳症などの合併症に注意が必要。意識や行動に異常がある場合は速やかな対応が必要です。
- 高齢者:肺炎などを合併し、重症化するリスクがあります。
- 基礎疾患がある人:心臓、呼吸器、腎臓などの慢性疾患や免疫機能の低下がある場合は、早めの相談が勧められます。
- 妊娠中の人:重症化リスクを踏まえ、症状が出たら早めに医療機関へ相談してください。
受診の判断では、熱の高さだけに注目しないことも重要です。高熱があっても水分が取れて呼吸や意識に問題がない人もいれば、熱がそれほど高くなくても重症化している人もいます。
次のような症状がある場合は、速やかに医療機関へ相談し、呼吸困難や意識障害など緊急性が高い場合は救急要請も検討してください。
- 息苦しさ、呼吸が速い、唇や顔色が青白い
- 意識がもうろうとする、呼びかけへの反応が悪い、けいれんがある
- 水分がほとんど取れない、尿が極端に少ないなど脱水が疑われる
- 強い胸痛や腹痛が続く
- いったん改善した発熱や咳が再び悪化する
- 持病の症状が悪化する
特に子どもでは、意味の通らない言動、普段と明らかに違う行動、意識状態の変化などにも注意が必要です。単に熱が高いかどうかだけで判断せず、全身の状態を確認してください。
また、家族に感染者が出た場合、重症化リスクの高い人が同居していれば、本人の症状が軽くても早めに相談することが大切です。受診時は、症状が始まった日時、体温の推移、水分摂取量、服用した薬などを伝えると診療に役立ちます。

【家庭内感染を防ぐ】ワクチン・マスク・換気・休養の基本
インフルエンザA型とB型では、基本的な感染対策は共通しています。型がわかるまで対策を待つ必要はありません。家族や同僚に感染者がいるときは、早い段階から感染を広げない行動を取りましょう。
1. ワクチン接種を検討する
厚生労働省の季節性インフルエンザワクチンに関する案内では、ワクチンには発病を一定程度予防する効果や、発病後の重症化を防ぐ効果があるとされています。ただし、感染を完全に防ぐものではなく、接種していてもインフルエンザにかかる場合があります。
A型とB型の双方を対象とするワクチンが使用されています。接種の適否や時期は、年齢、健康状態、地域の接種体制などを踏まえて医療機関に相談してください。高齢者など定期接種の対象となる人については、自治体の案内も確認しましょう。
2. 手洗い・換気・咳エチケットを徹底する
帰宅後や食事の前などには手を洗い、咳やくしゃみがあるときはマスクなどで飛沫を広げないようにします。室内では定期的に換気し、可能であれば感染者と過ごす空間や時間を分けることも有効です。
3. 発症したら無理をせず、周囲との接触を減らす
インフルエンザでは、発症前日から発症後3〜7日間ほど、鼻や喉からウイルスを排出するとされています。特に発症後1〜3日間は感染性のウイルスの排出量が多い傾向があるため、外出を控え、十分に休養を取ることが大切です。解熱後もウイルスを排出する場合があるため、咳などの症状が続くときは周囲への配慮を続けてください。
学校では、学校保健安全法施行規則に基づき、原則として「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで」が出席停止期間です。職場の復帰時期については、勤務先の規定や医師の指示も確認しましょう。
4. 水分補給と休養を優先する
発熱中は汗などによって水分が失われやすくなります。水や経口補水液などを、体調に合わせて少量ずつ補給してください。食事が取りにくいときも、まずは水分摂取を意識しましょう。水分が取れない、尿が極端に少ない、ぐったりしているといった場合は、家庭でのケアだけで済ませず医療機関に相談してください。
【インフルab違い】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:インフルエンザA型とB型は、どちらがきついですか?
A1:A型では急な高熱や関節痛、筋肉痛が強く出ることがありますが、B型でも高熱や全身症状が現れ、重症化する場合があります。どちらが必ずきついとはいえず、年齢、基礎疾患、免疫状態などによって症状の強さは変わります。
Q2:腹痛や下痢がある場合はB型インフルエンザですか?
A2:腹痛や下痢はB型で目立つことがありますが、A型でも起こります。消化器症状だけでは型を見分けられません。強い腹痛や脱水がある場合は、ほかの病気の可能性も考えて医療機関に相談してください。
Q3:インフルエンザの迅速検査は発熱してすぐ受けてもよいですか?
A3:発症直後はウイルス量が少なく、感染していても陰性になることがあります。適切な検査時期は症状や検査方法によって異なるため、受診先に相談してください。特に重症化リスクが高い人は、検査のために受診を遅らせないことが大切です。
Q4:A型にかかったあと、同じシーズンにB型にも感染しますか?
A4:感染する可能性があります。A型とB型は異なるウイルスであり、一方に感染したことが、もう一方への感染を完全に防ぐわけではありません。回復後も手洗い、換気、咳エチケットなどの基本的な対策を続けましょう。
Q5:ワクチンを接種していれば、インフルエンザにはかかりませんか?
A5:ワクチンは感染や発病を完全に防ぐものではありません。ただし、発病を一定程度予防し、重症化リスクを抑える効果が期待できます。接種後も、流行時期には手洗いや換気などの対策を続けることが重要です。
まとめ:A型・B型の違いより、症状と重症化リスクで判断する
インフルエンザA型とB型には、ウイルスの性質や流行の傾向に違いがあります。A型では急な高熱や関節痛、筋肉痛が目立つことがあり、B型では腹痛や下痢などの消化器症状を伴うケースもあります。しかし、症状には大きな重なりがあり、熱の高さや腹痛の有無だけで型を判別することはできません。
2026年は8月28日に流行入りが公表され、例年より早いシーズンとなりました。A型とB型のどちらが流行しているかだけでなく、地域の流行状況を確認し、早めの予防と適切な受診を心がける必要があります。
特に覚えておきたいのは、次の3点です。
- 症状だけでA型・B型を決めつけず、必要に応じて医療機関で検査・診断を受ける。
- 抗インフルエンザ薬の効果を得るには発症後48時間以内の治療開始が重要だが、重症化リスクが高い場合は早めに相談する。
- 小児、高齢者、基礎疾患がある人などは重症化に注意し、ワクチンや家庭内感染対策を組み合わせる。
「A型かB型か」という違いを知ることは、インフルエンザへの理解を深めるうえで役立ちます。ただし、実際に受診や治療を判断するときには、型のイメージよりも、呼吸状態、水分摂取、意識、症状の経過を優先してください。早めの対応と日常の感染対策が、自分自身だけでなく、家族や周囲の人を守ることにつながります。 (出典: インフル ab 違い(Yahoo!ニュース))