退社とは?退職・退勤・帰社・離職との違いと電話対応・履歴書の正解を徹底解説
「退社しました」と聞いたとき、その人は会社を辞めたのでしょうか。それとも、その日の仕事を終えて帰宅したのでしょうか。実は、退社という言葉には「会社から出ること」と「会社を辞めること」という2つの意味があり、使う場面によって解釈が変わります。
2026年9月24日更新のIndeedキャリアガイドでも、退社と退職・退勤・帰社・離職の違いや、電話対応、履歴書での使い分けが取り上げられています。ビジネスメールや電話で誤解を招かないためには、言葉の意味だけでなく、相手がどの情報を必要としているかを考えることが大切です。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:退社には「その日の仕事を終えて会社を出ること」と「会社を辞めること」の2つの意味がある。
- 要点2:退職は職を辞めること、退勤は勤務を終えること、帰社は外出先から会社に戻ることを表す。
- 要点3:電話対応では「本日の勤務を終えております」、履歴書では「退職」を使うと意味が明確になりやすい。
【まず確認】退社とは?2つの意味と正しい使い方
退社とは、文字どおり「会社から退くこと」を表す言葉です。ビジネスシーンでは、主に次の2つの意味で使われます。
- 意味1:その日の勤務を終えて会社を出ること。「本日は18時に退社しました」のように使います。
- 意味2:勤めていた会社を辞めること。「3月31日付で退社しました」のように、退職した日付を添えて使います。
マイナビ転職やIndeedの解説でも、この2つの意味が基本として紹介されています。どちらも日本語として正しい使い方ですが、同じ言葉で異なる状況を表すため、前後の文脈が不足すると誤解が生じることがあります。
「退社しました」は間違い?
「退社しました」という表現そのものは間違いではありません。ただし、何を伝えたいかによって、より適切な言い方があります。
例えば、同僚がすでに帰宅していることを伝えるなら「本日は退社しました」、前職を辞めたことを伝えるなら「3月31日付で退職しました」と表現すると、意味が明確になります。
つまり、退社を使う際のポイントは、時間や日付などの情報を補って、会社を出たのか、会社を辞めたのかを区別することです。

【混同しやすい言葉を整理】退職・退勤・帰社・離職との違い
退社と似た言葉には、退職・退勤・帰社・離職があります。それぞれが表す対象は、会社という場所なのか、勤務という行為なのか、雇用関係なのかという点で異なります。
退社と退職の違い
退社は会社を出ることと会社を辞めることの両方を表しますが、退職は職を辞めることを表します。そのため、会社を辞めた事実を明確に伝えたい場合は、退職を使うのが無難です。
例えば「本日は17時に退社しました」は、その日の勤務を終えたという意味にも取れます。一方、「3月31日付で退職しました」と書けば、雇用関係を終えたことが明確に伝わります。
退社と退勤の違い
退勤は、勤務を終えることを意味します。退社が会社という場所から離れることに重点を置くのに対し、退勤は勤務が終了したことに重点を置く言葉です。
そのため、オフィスでの勤務を終えた場合だけでなく、在宅勤務を終えた場合や、外出先での業務を終えて直帰する場合にも退勤を使えます。ただし、営業担当者がまだ業務中で外出しているだけなら、「退勤」ではなく「外出しております」と伝えるのが適切です。
退社と帰社の違い
帰社は、取引先や営業先などの外出先から自分の会社に戻ることです。会社から出る退社とは、方向が反対になります。
「田中は15時頃に帰社する予定です」は、田中が外出先から会社に戻ることを意味します。一方、「田中は本日の勤務を終えております」は、すでに勤務を終えたことを伝える表現です。
なお、帰社は自宅に帰ることを意味しません。会社に戻らず自宅へ直帰する場合は、「直帰しております」などと伝えます。
退社と離職の違い
離職は、職から離れることを意味する言葉です。退職と近い意味で使われるほか、離職者や離職期間のように、仕事を離れている状態や状況を説明する際にも使われます。
退社が会社との関係を中心に表す言葉であるのに対し、離職は職を離れたという状態に重点があります。雇用や労働に関する統計・制度の文脈では、離職という表現が使われることもあります。
なお、公務員など、会社以外の組織を辞める場合は「退社」ではなく「退職」を使うのが一般的です。
【比較表】場面別に見る退社と類義語の使い分け
マイナビ転職、Forbes JAPAN、Indeedなどの解説を踏まえ、各用語の意味と適した使用場面を整理しました。迷ったときは、何が起きたのかを基準に選ぶと判断しやすくなります。
| 言葉 | 主な意味 | 適した場面・例文 |
|---|---|---|
| 退社 | 会社を出る、または会社を辞める | 「本日は18時に退社しました」「3月末で退社しました」 |
| 退職 | 職を辞める | 「3月31日付で退職しました」 |
| 退勤 | 勤務を終える | 「本日の勤務を終え、退勤しました」 |
| 帰社 | 外出先から会社に戻る | 「担当者は15時頃に帰社予定です」 |
| 離職 | 職を離れることや、その状態 | 「退職後、現在は離職中です」 |
| 直帰 | 外出先から会社に戻らず帰宅する | 「本日は営業先から直帰します」 |
この比較で押さえておきたいのは、退社と退勤は似ていても完全な同義語ではないという点です。会社を出た事実を伝えるなら退社、勤務が終了した事実を伝えるなら退勤、会社に戻る予定を伝えるなら帰社が適しています。
また、電話対応では、言葉を厳密に使い分けるだけでなく、相手が知りたい情報を補うことも大切です。担当者が戻るのか、今日はもう連絡が取れないのか、後任に取り次げるのかまで伝えると、用件が滞りにくくなります。

【電話対応】担当者が不在・退職したときの例文
電話対応で「退社しました」と伝えると、相手が担当者の退職と受け取る可能性があります。リクナビNEXT関連のビジネスマナー解説や、マイナビ転職の用例でも、勤務終了なのか退職なのかを明確にする工夫が紹介されています。
1. 担当者がその日の勤務を終えた場合
相手に担当者が帰宅したことを伝えるなら、次のような表現が使えます。
例文:「申し訳ございません。田中は本日の勤務を終えております。ご用件を承り、明日以降に申し伝えましょうか」
「田中は本日、退勤いたしました」でも意味は伝わります。より平易に伝えたい場合は、「本日の勤務を終えております」と言い換えると、会社を辞めたという誤解を避けやすくなります。
2. 担当者が会社を辞めた場合
すでに退職していることを伝える場合は、「退社」よりも「退職」を使うと明確です。
例文:「恐れ入りますが、田中は3月31日付で退職しております。後任の担当者をご案内いたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか」
退職日を社外に伝えてよいかは、会社の規定や情報管理の方針に従って判断してください。日付を伝えない場合は、「田中はすでに退職しております」と表現できます。
3. 担当者が外出中の場合
まだ業務中で、取引先や営業先に出ている場合は、退社や退勤と伝えるのは適切ではありません。
例文:「申し訳ございません。田中は現在、外出しております。16時頃に帰社する予定です」
帰社予定が確認できていない場合は、推測で時刻を伝えず、「戻り時間を確認のうえ、折り返しご連絡いたします」と案内しましょう。
4. その日の勤務を終えたことをメールで伝える場合
社内外のメールでは、相手に必要な情報を短く整理するのが基本です。
例文:
「お問い合わせありがとうございます。担当の田中は本日の勤務を終えております。恐れ入りますが、明日以降に改めてご連絡いただくか、本メールにご用件をお送りいただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。」
電話でもメールでも、勤務終了・外出中・退職済みという状況を区別し、必要に応じて折り返しの可否や後任の連絡先を案内することが、実務上のポイントです。
【履歴書・ビジネスメール】「退社しました」の正しい使い方
履歴書や職務経歴書で前職を辞めたことを書く場合、「退社」と「退職」のどちらを使うべきか迷う人もいるでしょう。どちらも会社を辞めた意味で使われますが、採用書類では「退職」と記載するのが無難です。
履歴書には「退社」と「退職」のどちらを書く?
リクルートエージェントの転職ガイドやマイナビ転職の解説では、どちらも会社を辞めたことを表す言葉として扱われています。一方で、退社には「その日の勤務を終えて会社を出る」という意味もあるため、職歴欄では退職を使うほうが誤解を避けやすいとされています。
履歴書の職歴欄では、退職理由や雇用形態に応じて、次のように記載できます。
- 自己都合で辞めた場合:「一身上の都合により退職」
- 会社都合で辞めた場合:「会社都合により退職」
- 契約期間が終了した場合:「契約期間満了により退職」
- 現在も在職中の場合:「現在に至る」
これらは記載例です。実際の退職理由や雇用契約に合った表現を選びましょう。公務員など、会社以外の組織で働いていた場合も「退職」を使うと自然です。
「退社しました」はどのように使う?
「退社しました」は、状況を示す言葉を添えることで、より明確に使えます。
その日の勤務を終えた場合:「本日は17時に退社しました」
会社を辞めた場合:「3月31日付で退社しました」
ただし、退職したことを採用担当者や取引先に明確に伝える場合は、「3月31日付で退職しました」とするほうが適しています。
ビジネスメールでの例文
退職した事実を社外の相手に伝える場合は、日付と必要な引き継ぎ情報を簡潔に記載します。
例文:
「いつもお世話になっております。弊社の田中は、3月31日付で退職いたしました。今後のお問い合わせにつきましては、後任の佐藤が担当いたします。引き続きよろしくお願い申し上げます。」
社内向けに当日の勤務終了を伝える場合は、「本日は退勤しました。明日は9時より勤務予定です」といった表現が使えます。メールの目的に応じて、勤務終了と退職を明確に区別しましょう。

【英語表現】退社を自然に伝えるには?
英語では、日本語の「退社」に相当する表現を状況に応じて使い分けます。会社を出ること、勤務を終えること、会社を辞めることを、すべて同じ単語で表すわけではありません。
会社を出る・勤務を終える場合
leave the office は、オフィスを離れることを表します。
例文:「I left the office at 6 p.m.」
意味:私は午後6時に会社を出ました。
finish work for the day は、その日の仕事を終えることを表します。
例文:「I've finished work for the day.」
意味:今日はもう仕事を終えました。
会社を辞める場合
leave the company は会社を離れることを広く表し、resign は辞職・退職することを表します。定年退職の場合は、retire が適しています。
例文:「She left the company on March 31.」
意味:彼女は3月31日付で会社を辞めました。
例文:「He resigned from the company.」
意味:彼は会社を退職しました。
Forbes JAPANの退社・退勤・帰社に関する解説でも、会社を出る場合には leave the office、勤務終了には finish work、会社に戻る場合には return to the office などの表現が紹介されています。英語では、日本語の単語をそのまま置き換えるのではなく、伝えたい状況に合わせて選ぶことが大切です。
【退社とは】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:退社と退職は、どちらを使っても間違いではありませんか?
A1:会社を辞めたという意味では、どちらも使えます。ただし、退社には「その日の勤務を終えて会社を出る」という意味もあるため、履歴書や職務経歴書では「退職」を使うのが無難です。
Q2:電話で「〇〇は退社しました」と伝えてもよいですか?
A2:間違いではありませんが、会社を辞めたという意味に受け取られる可能性があります。その日の勤務終了を伝えるなら「〇〇は本日の勤務を終えております」、退職したことを伝えるなら「〇〇はすでに退職しております」と使い分けると明確です。
Q3:「退社しました」と「退社いたしました」では、どちらが正しいですか?
A3:どちらも正しい表現です。「退社いたしました」は、社外の相手への電話対応やビジネスメールなどで使いやすい丁寧な言い方です。ただし、敬語にしても退社の意味が2つある点は変わらないため、必要に応じて「本日は」「〇月〇日付で」などの情報を補いましょう。
まとめ:退社の意味を理解して、場面に合った言葉を選ぶ
退社とは、「会社から出ること」と「会社を辞めること」の2つの意味を持つ言葉です。日常の電話対応から転職活動の書類作成まで、同じ言葉でも状況によって伝わり方が変わります。
- その日の勤務を終えた:退社・退勤
- 会社を辞めた:退職
- 外出先から会社に戻る:帰社
- 職を離れた状態を表す:離職
- 会社に戻らず帰宅する:直帰
【プロの結論】言葉を選ぶときは、単語そのものの正しさだけでなく、相手に何を伝える必要があるかを基準に考えることが大切です。電話対応なら勤務終了と退職を区別し、履歴書なら「退職」を使って職歴を明確にする。こうした小さな工夫が、ビジネス上の誤解を減らし、正確で信頼されるコミュニケーションにつながります。 (出典: 退社 と は(Yahoo!ニュース))