立ち絵イラストの依頼費用は?2026年の料金相場・自作・著作権を徹底解説
立ち絵イラストは、TRPGの探索者、ゲームの登場人物、VTuberや配信者のアバター、動画コンテンツのキャラクターなど、幅広い用途で活用されるイラストです。2026年10月現在、制作を依頼できるサービスや無料素材の選択肢は多く、数千円から始められるものもあれば、Live2D向けのパーツ分けを含めて10万円以上になるケースもあります。
ただし、表示価格の安さだけで依頼先を決めると、表情差分や商用利用の追加料金、画像サイズ、納品形式、著作権の扱いなどで想定外の問題が生じることがあります。自作する場合も、完成した画像を実際のゲームや配信環境で使える状態に仕上げるには、描画技術だけでなく、レイヤー管理や透過PNGの書き出しに関する知識が必要です。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 料金相場:TRPG用は数千円から1万5,000円程度が依頼の目安。全身や複数の差分、商用利用などを含めると費用は上がる。
- 制作方法:オーダーメイド、完成済み素材の購入、自作にはそれぞれ利点がある。用途と必要な機能を先に決めることが大切。
- 権利と納品:無料素材でも自由に使えるとは限らない。商用利用の条件、著作権、画像サイズ、透過PNG、差分の有無を契約や利用規約で確認する。
【基礎知識】立ち絵イラストとは?TRPG・配信・ゲームで異なる選び方
立ち絵イラストとは、キャラクターの姿を正面または斜め方向などから描き、人物の外見や個性を伝えるためのイラストです。全身を描く形式が代表的ですが、腰上や胸上の構図、デフォルメされたSDキャラクターなども広く利用されています。
立ち絵の価値は、単にキャラクターをきれいに描くことだけでは決まりません。表示される大きさ、キャラクターが登場する場面、表情を切り替える頻度、衣装やポーズの変更の有無によって、適切な仕様は変わります。
用途別に見るデザインと必要な機能
TRPG用:セッション中にキャラクターの存在感を伝え、会話や物語への没入感を高める用途です。全身立ち絵のほか、笑顔、怒り、驚き、悲しみなどの表情差分があると、キャラクターの反応を表現しやすくなります。セッションツールの表示領域に合わせた画像サイズも確認しましょう。
配信者・VTuber用:配信画面にキャラクターを表示し、活動のイメージを統一する用途です。静止画を画面に配置するだけなら通常の立ち絵で対応できますが、Live2Dで顔や体を動かす場合は、目、口、髪、腕、胴体などを分けたレイヤー構成が必要です。動作の範囲によっては、イラスト制作とは別にモデリング費用も発生します。
ゲーム・動画用:会話シーン、ノベルゲーム、解説動画などで人物を表示する用途です。背景から独立した透過画像にしておけば、背景や画面レイアウトを変更してもキャラクターを再利用できます。複数の登場人物を扱う場合は、頭身、線の太さ、色の傾向をそろえることも重要です。
創作・SNS用:オリジナルキャラクターの紹介、創作設定の公開、プロフィール画像などに使います。使用する場所が限定されているなら、必ずしも全身や多数の差分を用意する必要はありません。まずは胸上や腰上のイラストから始め、必要に応じて全身版を追加する方法もあります。
依頼前に決めたい3つのこと
- どこで使うのか:TRPG、動画、配信、ゲーム、SNS、グッズなど。
- 何が必要なのか:全身か腰上か、表情差分の数、衣装差分、背景、Live2D用のパーツ分けなど。
- どこまで利用するのか:個人利用のみか、収益化配信、広告、ゲーム販売、グッズ販売にも使うのか。
この3点が決まっていれば、依頼先への相談や見積もりの比較がスムーズになります。反対に、用途が曖昧なまま価格だけを比較すると、必要な仕様が含まれていない商品を選んでしまう可能性があります。

【2026年最新】立ち絵イラストの料金相場と依頼費用を比較
立ち絵イラストの料金は、描画範囲、デザインの複雑さ、差分の数、制作者の実績、利用目的などによって変動します。2026年10月に確認できるSKIMAやココナラの公開情報では、TRPG向けの比較的手頃な商品から、全身イラストや商用利用を含む高価格帯の商品まで幅広く提供されています。
以下は、各サービスの公開価格や料金案内を参考に整理した目安です。サービスによって対象商品や集計方法が異なるため、同一条件での厳密な価格比較ではありません。
| 依頼内容 | 料金の目安 | 価格が変わる主な要因 |
|---|---|---|
| TRPG用の立ち絵 | 約2,000~15,000円 | 全身か腰上か、表情差分、デザインの複雑さ |
| 全身立ち絵・差分付き | 約9,000~30,000円以上 | キャラクターデザイン、差分数、修正回数、利用範囲 |
| SD・ミニキャラ | 約3,000~15,000円 | デフォルメの描き込み、ポーズ、追加素材 |
| 配信・動画向けの立ち絵 | 約10,000~30,000円以上 | 全身描画、衣装差分、商用利用、追加オプション |
| VTuber・Live2D用イラスト | 約30,000~80,000円前後 | パーツ分けの細かさ、衣装、可動範囲、追加差分 |
| 複雑なLive2D用制作 | 100,000円以上になる場合もある | 細かなパーツ分け、複雑なデザイン、追加制作工程 |
料金を見る際のポイントは、基本料金と最終的な支払額を分けて考えることです。 SKIMAの料金案内では、TRPG用立ち絵は約2,000~15,000円、VTuber向けのイラスト制作とパーツ分けは約30,000~80,000円が目安として示されています。一方、ココナラのTRPG向けカテゴリでは、全身立ち絵の料金は9,000~20,000円が中心と案内されています。対象商品の違いが、相場の幅に表れています。
また、ココナラのイラスト作成カテゴリが2026年10月に公開している料金案内では、直近12か月の成約データを基に、イラスト制作は1万~3万円が中心とされています。全身立ち絵、背景付きイラスト、表情や衣装の差分を伴う制作では、3万円以上になる場合もあります。
追加料金が発生しやすい項目
基本料金に含まれていないことが多いのは、表情差分、衣装差分、ポーズ変更、背景、小物の追加、商用利用、修正回数の追加などです。ココナラの公開料金案内では、表情差分は1種類につき約500~1,500円、商用利用の対応は約2,000~6,000円などの目安が掲載されています。これらは一律の業界価格ではなく、出品者やサービスによって異なります。
例えば、全身立ち絵に笑顔、怒り、驚き、悲しみの4種類を追加したい場合、差分が基本料金に含まれているかどうかで予算が変わります。表情の変更が眉や口だけなのか、目の形や顔の角度まで変えるのかによっても制作負担は異なります。
見積もりを取る際は、「全身立ち絵1点」だけでなく、「表情差分4種類」「背景透過PNG」「収益化配信で使用」「納品希望日」まで伝えましょう。最初から同じ条件を提示すれば、複数のイラストレーターの料金を比較しやすくなります。
【依頼先比較】イラストレーターの評判・納期・制作の流れを確認
立ち絵イラストの依頼先には、イラスト専門のコミッションサービス、総合スキルマーケット、個人のイラストレーターの受付窓口、完成済み素材の販売サービスなどがあります。どれが最適かは、オリジナルデザインが必要か、予算を抑えたいか、商用利用を想定しているかによって変わります。
主な依頼先の特徴
SKIMA:イラストやキャラクターデザインに特化した依頼を探しやすいサービスです。TRPG用立ち絵、配信向けイラスト、Live2D用の制作などを比較できます。購入者側から制作内容や予算、納期を提示して提案を募るリクエスト形式もあります。
ココナラ:イラスト制作のほか、動画、デザイン、モデリングなどの関連サービスも探せます。公開された料金やサービス内容を見比べやすく、表情差分や商用利用の追加オプションが明記されている出品もあります。
個人のイラストレーター:ポートフォリオやSNSなどを通じて、作風や制作実績を確認しながら依頼できます。継続的な制作や細かな世界観の共有に向く一方、受付状況、契約条件、支払い方法、修正対応などは制作者ごとに異なります。
BOOTHなどの素材販売サービス:すでに完成している立ち絵を購入したり、無料配布素材を探したりできます。オーダーメイドより早く用意できる場合があり、TRPGや個人ゲームを始めたい人にも便利です。ただし、他の利用者と同じキャラクターを使用する可能性があり、用途や加工の条件は商品ごとに確認する必要があります。
イラストレーターの評判はどこを見るべきか
評価やレビューの数だけでなく、過去作品の完成度、納品実績、依頼者とのやり取り、納期の説明、修正条件を確認してください。評価が高くても、自分が希望する頭身や塗り、衣装の描き込みに対応しているとは限りません。
ポートフォリオでは、完成画像だけでなく、全身を描いた実績、手や足の描写、複雑な衣装、小物、表情差分の品質にも注目しましょう。配信者向けなら、立ち絵を配信画面に置いた作例や、Live2D用のパーツ分け実績が参考になります。
また、SNSで見かけた作品が本当に依頼受付中の本人の作品なのかも確認したいところです。転載画像や第三者の作品を実績として掲載している疑いがある場合は、本人のポートフォリオや取引サービス上の実績を照合し、説明に不明点があれば契約前に質問するのが安全です。
依頼から納品までの基本的な流れ
- 仕様の整理:用途、キャラクター設定、描画範囲、差分、予算、納期、利用条件を決める。
- 依頼先の比較:作風、料金、受付状況、実績、利用規約を確認する。
- 見積もりと契約:基本料金、追加料金、修正回数、支払い時期、著作権や利用許諾を確認する。
- ラフの確認:構図、ポーズ、衣装、色の方向性を確認し、必要な修正をまとめて伝える。
- 清書と差分制作:線画や彩色を仕上げ、合意した表情や衣装などの差分を制作する。
- 最終確認と納品:画像サイズ、透過、ファイル形式、差分の枚数、利用条件を確認する。
納期は作業量や受付状況によって変わります。ココナラの公開案内では、TRPG用立ち絵は約2~3週間、全身イラストなどは約2週間前後が一つの目安として示されていますが、すべての制作者に当てはまるわけではありません。
急ぎの依頼では、通常料金に加えて短納期料金が発生する場合もあります。納品希望日から逆算して、ラフ確認や修正に必要な時間も含めたスケジュールを相談しましょう。

【自作方法】立ち絵イラストを描く手順と制作ソフトの選び方
立ち絵イラストは、描画ソフトと基本的な作画技術があれば自作できます。オリジナルキャラクターを自由に作れることに加え、後から衣装や表情を変更しやすい点も自作の利点です。ただし、描く時間や学習コストも必要になるため、制作費だけでなく完成までに使える時間も考慮しましょう。
初心者向けの制作手順
- キャラクター設定を作る:年齢層、性格、髪型、服装、配色、持ち物などを文章や参考画像で整理する。
- シルエットとポーズを決める:縮小表示しても特徴が伝わるよう、髪型や衣装の輪郭、重心、手足の位置を考える。
- ラフを描く:頭身や身体のバランスを確認し、顔の向き、手の位置、衣装の形を整える。
- 線画と彩色を進める:線の太さや色のルールをそろえ、肌、髪、服、小物を分けて描く。
- 影と仕上げを加える:立体感を出し、細部の描き込みや色の調整を行う。
- 差分を作る:基本の顔を複製し、目、眉、口などのレイヤーを切り替えて表情を作る。
- 用途に合った形式で保存する:透過PNGなどの使用画像に加え、後から編集できる元データも保存する。
初めて制作する場合は、細かい装飾を増やすより、全身のバランスとシルエットを優先するのがおすすめです。縮小表示でも髪型や衣装が認識できるか、顔と身体の向きに違和感がないかを確認すると、実用性の高い立ち絵に仕上げやすくなります。
立ち絵イラスト制作ソフトの比較
CLIP STUDIO PAINT:レイヤー管理、線画、彩色、素材活用など、イラスト制作に必要な機能をまとめて使いたい人に向いています。表情差分や衣装差分を管理しやすく、PSD形式などを利用する制作にも対応できます。
アイビスペイント:スマートフォンやタブレットで描き始めたい人に向いています。タッチ操作を活用しやすく、初期費用を抑えてデジタル作画を始めたい場合の候補です。利用できる機能や広告、購入条件はプランによって異なります。
Krita:無料で使えるオープンソースのペイントソフトです。PCで本格的なデジタル作画に取り組みたい人や、ソフトウェアの購入費を抑えたい人に適しています。
MediBang Paint:漫画やイラストの制作を始めたい人にとって候補となるソフトです。対応端末や利用できる機能、クラウド関連の条件などを確認し、自分の作業環境に合うか判断しましょう。
ソフトを選ぶときは、描き心地だけでなく、透明背景の書き出し、レイヤー管理、PSDなどのファイル形式への対応、利用する端末、必要な費用を比較してください。特に、将来的にLive2D用の素材を制作したい場合は、レイヤーを維持したデータを納品・管理できる環境が重要です。
【実践ガイド】全身サイズ・表情差分・透過PNGの失敗を防ぐ
立ち絵の納品後に起こりやすい問題の一つが、画像そのものは完成しているのに、使用するツールでは表示が崩れたり、背景が白く残ったりすることです。これらの問題は、制作開始前に画像サイズやファイル形式を決め、納品時に確認することで防ぎやすくなります。
全身立ち絵のサイズは何pxが適切?
立ち絵イラストの全身サイズに、すべての用途で共通する固定のピクセル数があるわけではありません。必要な大きさは、表示先の仕様、画面上で占める面積、キャラクターの頭身、拡大表示の有無などによって変わります。
制作時の実用的な目安としては、全身を縦2,000~3,000px程度で描き始め、用途に応じて調整する方法があります。これは統一された公式規格ではなく、細部を描き込み、縮小表示にも対応しやすくするための作業上の目安です。
TRPGツールに立ち絵を表示する場合は、使用するサービスの画像仕様を優先してください。ココフォリアについても、すべての立ち絵に適用される一律の固定サイズが定められているわけではありません。元画像のピクセル数と、盤面上で表示する駒の大きさは別の設定として考える必要があります。
配信画面で使う場合は、キャラクターが画面のどの位置に配置されるか、字幕やコメント欄に重ならないかも考慮します。Live2D向けなら、完成画像のサイズだけでなく、顔や髪、身体などのパーツをどの範囲まで分けるかも制作前に決めましょう。
なお、pxは画像の画素数、dpiは印刷時の解像度を表す指標です。画面表示を主目的とする場合、dpiの数値だけを高くしても、元画像のピクセル数が増えるわけではありません。印刷物への使用も予定している場合は、必要な印刷サイズと解像度を別途確認してください。
表情差分の作り方と依頼時の伝え方
表情差分は、同じキャラクターの顔を、笑顔、怒り、悲しみ、驚き、困惑などに切り替えられるようにした画像やレイヤーのセットです。TRPGではセッション中の反応を表現しやすくなり、配信やゲームでは会話の演出を豊かにできます。
自作する場合は、基本の顔を完成させてから、目、眉、口などを別レイヤーに分けて管理する方法が便利です。目の形や口の開閉を組み合わせれば、少ない作業で複数の表情を作りやすくなります。ただし、顔の角度や感情の強さを大きく変える場合は、単純なレイヤー切り替えだけでは不自然になることがあります。
依頼時は、「表情差分を5種類」とだけ伝えるのではなく、必要な表情の名称やイメージを具体的に提示しましょう。例えば、通常、笑顔、怒り、悲しみ、驚きのように列挙し、目を閉じる必要があるか、口を開けるかなども決めておくと認識のずれを減らせます。
また、表情差分と衣装差分、ポーズ差分は別の制作作業です。顔の一部を変更するだけの差分と、身体の向きや腕の位置まで変更する差分では必要な工数が異なるため、料金と納期を分けて確認してください。
透過PNGの保存方法
透過PNGは、背景を透明にした状態を保持できる画像形式です。ゲーム画面や配信画面に立ち絵を重ねる際に便利で、背景色を固定せずに使用できます。
- 制作ソフトで、背景に相当する用紙レイヤーや背景レイヤーを非表示にする。
- キャンバス上で透明部分が格子模様などとして表示されていることを確認する。
- PNG形式を選択し、透明部分の情報を保持した状態で書き出す。
- 書き出した画像を別の背景に重ね、白い背景が残っていないか確認する。
- 編集用の元データも別途保存する。
CLIP STUDIO PAINTの公式サポートでも、用紙レイヤーを非表示にしてPNG形式で書き出す方法が案内されています。JPEGなど透過情報を保持できない形式では、透明部分が白などの背景に置き換わるため、透過画像が必要な場合は形式を取り違えないよう注意してください。
納品時には、ファイル名だけでなく、画像の縦横サイズ、背景の透過状態、差分の枚数、ファイル形式を確認しましょう。TRPG用なら使用するセッションツールで、配信用なら実際の配信レイアウトで試すと、納品後のトラブルを発見しやすくなります。

【無料素材・著作権】商用利用の条件と安全な素材の見分け方
立ち絵イラストを無料で用意したい場合、無料配布素材や完成済みの素材販売を利用する方法があります。ただし、無料でダウンロードできることと、あらゆる用途で自由に使えることは同じではありません。商用利用、加工、クレジット表記、再配布、配信アバターとしての利用などは、素材ごとの利用規約で扱いが異なります。
無料素材を探す際の候補
BOOTH:TRPG向けの立ち絵、ゲーム用キャラクター素材、配信向け素材などを探せる販売・配布サービスです。無料版と有料版が用意されている商品もあります。商品ページに記載された利用規約を読み、個人利用、商用利用、収益化配信、加工、クレジット表記の条件を確認してください。
いらすとや:一般的な説明イラストや人物イラストを探す場合の候補です。公式の利用規定では、条件の範囲内で個人・法人、商用・非商用を問わず無料で利用できる一方、商用制作物では原則として1つの制作物につき20点までなどの条件があります。素材自体を主体とする商品の販売や再配布にも制限があります。
いらすとやの素材は、説明用の挿絵と、オリジナルの配信アバターやTRPGキャラクターでは用途が異なります。公式FAQでは、VTuberのキャラクターとしての利用について、nizima LIVEのサンプルモデルに関する条件が案内されています。一般の素材をそのまま独自の配信アバターとして使えると考えず、用途に合うかを確認しましょう。
無料素材を探すときは、「TRPG 立ち絵 無料」「立ち絵 素材 商用利用可」などの言葉で候補を絞り、配布元が公開する規約にたどり着けるかを確認するのが基本です。検索結果の説明文や第三者のまとめだけで判断せず、実際の配布ページに記載された条件を優先してください。
商用利用と著作権は別の問題
イラストの商用利用が許可されていても、著作権が利用者に移るとは限りません。文化庁が公開する「文化芸術活動に関する法的問題についてよくあるご質問」でも、制作したイラストの著作権は原則として創作者に発生し、制作費を支払って納品を受けたことだけで著作権が譲渡されるわけではないと説明されています。
つまり、依頼者が購入したイラストを配信やゲームで使える場合でも、著作権はイラストレーターに残り、利用できる範囲だけが許諾されている契約はあり得ます。商用利用の許可、著作権譲渡、独占利用の許可は、それぞれ意味が異なるため、混同しないことが大切です。
特に確認したいのは、次の項目です。
- 商用利用:収益化配信、広告、販売ゲーム、グッズなど、予定する用途が許可されているか。
- 加工・改変:トリミング、色変更、衣装変更、表情の追加、動画化などが可能か。
- クレジット表記:作者名や作品名の表示が必須か、任意か。
- 再配布・再販売:素材そのものの配布や販売、ゲームへの同梱が許可されているか。
- 著作権の帰属:制作者に権利が残るのか、譲渡されるのか、利用許諾のみなのか。
- 実績公開:制作者が完成作品をポートフォリオやSNSに掲載できるか。
「商用利用可」と書かれていても、グッズ販売は不可、配信での収益化は可、素材そのものの再販売は不可、といった条件が設定されていることがあります。利用目的を具体的に伝え、必要な許諾を取っておくことが重要です。
トラブルを避けるための素材チェック
素材の見分け方では、作者や配布元が明確であること、利用規約が読めること、規約と実際の使用目的が一致していることを確認します。出所の分からない画像、規約が掲載されていない転載画像、第三者の作品を無断で再配布している疑いのあるページは避けましょう。
また、無料素材を加工したからといって、著作権が自動的に自分へ移るわけではありません。元の素材に適用される条件は、加工後の画像にも関係します。自作したキャラクターと素材を組み合わせる場合も、どの部分が自作で、どの部分が第三者の素材なのかを整理しておくと、後から用途を広げる際に役立ちます。
【プロの結論】安さだけで選ばない、目的に合った立ち絵の判断基準
立ち絵イラストを用意する方法は、大きく分けて「依頼する」「完成済み素材を購入・利用する」「自作する」の3つです。いずれにも利点があり、最適な選択は予算、納期、独自性、必要な機能、利用範囲によって変わります。
オリジナルキャラクターを長期的に使いたい人には、イラストレーターへの依頼が向いています。髪型や衣装、表情、ポーズなどを自分の設定に合わせて制作できるため、配信活動や創作の世界観を統一しやすくなります。その分、仕様を具体化し、料金や利用条件を事前に相談する必要があります。
すぐに使いたい人や予算を抑えたい人には、無料素材や完成済み立ち絵が候補になります。ただし、キャラクターの独自性や他の利用者との重複を受け入れられるか、予定する用途が規約で許可されているかを確認しましょう。無料であることだけを理由に選ぶのではなく、使える条件まで含めて判断することが大切です。
作画を学びながら自由に調整したい人には、自作が向いています。制作費を抑えられる可能性があり、表情や衣装を後から変更しやすい点も魅力です。一方、制作時間が必要で、描画ソフトの使い方や画像書き出しの知識も身につける必要があります。納期が迫っている場合や、すぐに高い完成度を求める場合には、既製素材や外注も検討しましょう。
最終的な判断では、価格だけでなく、必要な差分が含まれているか、納品後に編集できるか、商用利用が許可されているか、納期に間に合うかを比較してください。安価な立ち絵でも用途に合っていれば十分に役立ちますし、高額な立ち絵でも必要な権利やデータが含まれていなければ、追加費用が発生する可能性があります。
【立ち絵イラスト】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:立ち絵イラストを依頼する場合、最低いくら必要ですか? A1:公開されている商品には数千円から依頼できるものがあります。SKIMAではTRPG向け立ち絵の相場を約2,000~15,000円と案内しています。ただし、全身描画、表情差分、キャラクターデザイン、商用利用などを追加すると、最終料金は上がる場合があります。
Q2:立ち絵イラストの全身サイズは何pxにすればよいですか? A2:用途によって異なり、すべてのサービスに共通する固定サイズはありません。制作時は縦2,000~3,000px程度を一つの作業上の目安にできますが、最終的には使用するゲームや配信ソフトの仕様を確認してください。Live2D用では画像サイズだけでなく、レイヤー構造やパーツ分けも重要です。
Q3:無料の立ち絵素材を収益化配信に使ってもよいですか? A3:配布元の利用規約で収益化配信が許可されていれば、条件の範囲内で利用できる場合があります。ただし、無料配布であっても商用利用が禁止されている素材や、配信アバターへの使用が制限されている素材があります。商品ごとの規約を確認してください。
Q4:立ち絵の著作権は、依頼料金を支払えば自分のものになりますか? A4:原則として、制作費を支払ったことだけで著作権が自動的に譲渡されるわけではありません。著作権の譲渡を希望する場合は、その条件を契約や書面で明確にし、利用範囲や対価を確認しましょう。利用許諾のみの契約では、許可された範囲を超えて使えない場合があります。
Q5:表情差分は最初から依頼したほうがよいですか? A5:TRPGや会話中心のゲームでは、最初から必要な表情を指定すると、キャラクターの感情を表現しやすくなります。配信で静止画を表示するだけなら、まず基本の立ち絵を用意し、必要になった段階で追加する方法もあります。追加料金や後日対応の可否は制作者に確認してください。
まとめ:立ち絵イラストは用途・費用・権利をそろえて選ぶ
立ち絵イラストを依頼・自作する際は、最初に用途を決め、必要な描画範囲や表情差分、納品形式を整理することが失敗を防ぐ近道です。2026年の公開料金を見ると、TRPG用の立ち絵は数千円から1万5,000円程度が一つの目安ですが、全身の描き込みや差分、商用利用、Live2D用のパーツ分けによって予算は大きく変わります。
依頼先を選ぶ際は、イラストレーターの作風や評判だけでなく、納期、修正条件、追加料金、著作権、商用利用の許可範囲を確認しましょう。自作する場合は、制作ソフトの機能やレイヤー管理を理解し、透過PNGと編集用データを使い分けることが重要です。無料素材を利用する場合も、配布元の利用規約を確認し、使用できる範囲を把握しておく必要があります。
大切なのは、最も安い素材や最も高価なイラストを選ぶことではなく、目的に合った仕様と利用条件を満たすものを選ぶことです。事前に必要な条件を整理しておけば、余計な追加費用や納品後のトラブルを避けながら、長く活用できる立ち絵を用意しやすくなります。 (出典: 立ち 絵 イラスト(Yahoo!ニュース))