横浜市立大学医学部は難関?偏差値・入試・学費・地域枠を2026年最新データで徹底解説
横浜市立大学医学部医学科は、首都圏で医学を学びたい受験生にとって、有力な国公立大学医学部の一つです。高度な臨床教育を受けられる附属病院を備える一方、入試では大学入学共通テストと個別学力検査の双方で高い得点力が求められます。さらに、一般枠だけでなく、卒業後の勤務条件が異なる地域医療枠や神奈川県指定診療科枠が設けられている点も特徴です。
2026年10月時点で公表されている入試結果や大学の公式資料、河合塾Kei-Netなどの難易度データを基に、偏差値・共通テスト得点率・入試科目と配点・募集人員・合格最低点を整理します。2027年度入試を目指す受験生が押さえておきたい募集枠の変更確認、6年間の学費、キャンパスや附属病院の実態、小論文・面接対策まで、志望校選びに必要な情報を解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 難易度:河合塾Kei-Netの2027年度入試予想では、医学科の偏差値は67.5、共通テスト得点率のボーダーは86%。
- 入試実績:2026年度一般選抜の合格最低点は2,400点満点中1,775.40点、得点率にして74.0%。
- 募集枠:一般枠・YCU地域医療枠・神奈川県指定診療科枠の3種類があり、卒業後の勤務条件を理解したうえで選ぶ必要がある。
- 学費:2026年度の授業料と実験実習費を基に計算すると、6年間の基本額は364万8,000円。入学時の費用などを加えても、私立医学部とは費用構造が大きく異なる。
- 教育環境:1年次は金沢八景キャンパス、2年次以降は福浦キャンパスが中心。附属病院と附属市民総合医療センターで臨床実習を行う。
【偏差値67.5・共通テスト86%】横浜市立大学医学部の難易度を2026年最新データで検証
横浜市立大学医学部の難易度を判断する際は、予備校が公表する偏差値・共通テスト得点率の予想と、実際の入試結果を分けて見る必要があります。両者は示している情報が異なるためです。
2026年10月13日更新の旺文社「パスナビ」に掲載された河合塾提供の2027年度入試データでは、医学科のボーダー偏差値は67.5、共通テスト得点率は86%です。一般枠、YCU地域医療枠、神奈川県指定診療科枠のいずれも、同じ難易度の目安が示されています。
一方、ベネッセの2026年度入試向け難易度データでは、医学科の偏差値は71、共通テスト得点率は88%とされています。これは模試の種類や判定基準、対象年度が異なるためで、数値をそのまま横並びにして優劣を判断することはできません。
偏差値67.5という数字は、合格を保証する点数ではありません。河合塾のボーダー偏差値は、合格可能性が50%となる目安です。受験する模試や科目構成によって判定も変わります。
より具体的な目標を立てるには、大学が公表する合格者の得点状況を確認するのが有効です。2026年度入試では、共通テストの合格者平均点が1,000点満点中871.68点、合格最低点は総合2,400点満点中1,775.40点でした。共通テストで高得点を確保したうえで、二次試験でも着実に得点する力が必要です。
つまり、横浜市立大学医学部は、共通テストだけ、あるいは二次試験だけに強ければよい入試ではありません。両方の試験を見据えて、得点の安定性を高めることが合格への基本戦略になります。

【2026年度入試の実績】入試科目・配点・募集人員・倍率・合格最低点を一覧で整理
横浜市立大学医学科の一般選抜は前期日程で実施されます。大学入学共通テストを第1段階選抜、個別学力検査を第2段階選抜とする方式で、学力試験だけでなく、小論文と面接も課されます。
2026年度の実績と、2026年10月時点で公表されている2027年度の募集情報を整理すると、次のようになります。
| 項目 | 内容 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 偏差値・共通テスト得点率 | 偏差値67.5・得点率86% | 河合塾Kei-Netによる2027年度入試予想 |
| 一般選抜の募集人員 | 計70名予定 | 一般枠58名、YCU地域医療枠9名、神奈川県指定診療科枠3名予定 |
| 共通テスト | 1,000点満点 | 6教科8科目。国語、地歴・公民、数学、理科、情報、英語 |
| 個別学力検査 | 1,400点満点 | 数学400点、理科600点、英語400点 |
| 小論文・面接 | 段階評価 | 総合点に単純加算する配点方式ではない |
| 総合配点 | 2,400点 | 共通テスト1,000点と個別学力検査1,400点 |
| 2026年度の志願者数 | 231人 | 一般選抜前期の3募集枠合計 |
| 2026年度の受験者・合格者 | 受験者183人、合格者74人 | 受験者数÷合格者数で計算すると約2.5倍 |
| 2026年度の合格最低点 | 1,775.40点/2,400点 | 得点率74.0% |
上表の募集人員は、2027年度入学者選抜要項に記載された予定数です。神奈川県指定診療科枠については継続に文部科学省の認可が必要とされているため、2026年10月時点では、11月下旬に公表予定の学生募集要項で最終的な内容を確認する必要があります。
共通テストは6教科8科目で、国語、数学2科目、理科2科目、英語、情報Ⅰ、地歴・公民1科目が基本です。英語はリーディングとリスニングの両方が必要で、受験すべき科目を欠いた場合は出願資格を満たさないため、科目登録の段階から注意が必要です。
個別学力検査では、数学・理科・英語が中心となります。理科は物理・化学・生物から2科目を選択するため、共通テスト対策と二次試験対策で学習内容を切り分けるのではなく、各科目の理解を深めながら記述力まで伸ばす勉強が欠かせません。
第1段階選抜では、募集人員の3倍を目安とした選抜基準が設けられ、共通テスト750点以上という基準も示されています。2026年度は志願者231人に対して第1段階選抜の合格者が204人でした。志願倍率は約3.3倍、受験者数を合格者数で割った実質倍率は約2.5倍です。倍率は計算方法によって変わるため、数字だけを見て難易度が低いと判断するのは危険です。
また、2026年度の合格最低点74.0%は、合格者のうち最も低い総合得点を示したものです。毎年の問題難度や受験者層によって変動するため、最低点ぴったりを目標にするのではなく、合格者平均や模試の判定も踏まえて余裕のある得点計画を立てることが大切です。
【地域医療枠と神奈川県指定診療科枠】出願条件・修学資金・卒業後の義務はどう違う?
横浜市立大学医学部を受験するうえで、特に慎重に検討したいのが募集枠の違いです。一般枠、YCU地域医療枠、神奈川県指定診療科枠は、入学後に履修する医学科カリキュラムは共通ですが、卒業後の進路や勤務条件が異なります。
一般枠は、卒業後の勤務先や診療科について、地域枠に伴う特別な従事義務が課されない基本的な募集枠です。医学科の6年間を修了した後、臨床研修や専門研修を経て、自分の希望に沿ったキャリアを形成していきます。
YCU地域医療枠は、神奈川県内の地域医療を担う医師を育成するための枠です。出願時には本人の同意書と出身高校からの推薦書が必要です。卒業後は神奈川県と大学が指定する県内の専門研修プログラムに進み、臨床研修期間などを含めて、卒業後5年間、神奈川県内の医療機関で勤務することが求められます。
神奈川県指定診療科枠は、県内で特に医師が不足している診療科や地域で働く医師を養成する枠です。対象となる診療科には、産科、小児科、麻酔科、外科、内科、救急科、総合診療科、脳神経外科があります。
この枠を志望できるのは、神奈川県内の高校・中等教育学校の出身者、または神奈川県内に1年以上居住したことがある人です。本人の同意書と高校からの推薦書に加え、県の修学資金制度やキャリア形成プログラムに関する条件を理解する必要があります。
神奈川県指定診療科枠では、大学1年次から6年次まで、神奈川県から月額10万円の修学資金貸付を受けます。6年間の貸付総額は、全期間を通じて貸付を受けた場合、計720万円です。卒業後は、初期臨床研修を含む9年以上、指定された医療機関で指定診療科の業務に従事することが、返還免除の条件になります。
指定された勤務条件を満たせなかった場合は、原則として貸付金に年10%の利息を付して返還する規定があります。修学資金は給付金ではなく貸付金であり、勤務義務と返還条件を理解してから志願することが不可欠です。
地域医療枠と神奈川県指定診療科枠の違いは、単なる募集人数や入試難易度ではありません。県内の地域医療全般に従事することを重視するのか、医師不足が深刻な診療科で長期間働く意思があるのか。自分が目指す医師像と卒業後のキャリアを基準に選ぶ必要があります。
【6年間の学費はいくら?】入学金・授業料・実験実習費から総額を計算
医学部受験では、入試難易度と同じくらい6年間の費用が重要です。私立医学部と比較する際は、授業料だけでなく、入学金、施設設備費、実験実習費、諸会費を含めて計算すると、経済的な負担を把握しやすくなります。
横浜市立大学の2026年度公式資料によると、医学科の授業料は年額57万3,000円、実験実習費は2年次以降の年額4万2,000円です。これを6年間にわたって同額で納付すると仮定した基本額は、次のようになります。
- 授業料:57万3,000円×6年間=343万8,000円
- 実験実習費:4万2,000円×5年間=21万円
- 授業料と実験実習費の合計:364万8,000円
さらに、入学時には入学金、施設設備費、諸会費が必要です。2026年度の入学時納付額は、市内出身者が合計40万4,000円、市外出身者が合計59万5,000円です。この金額を先ほどの基本額に加えると、6年間の学費関連費用は次のように試算できます。
- 市内出身者:約405万2,000円
- 市外出身者:約424万3,000円
この試算には、住居費、食費、交通費、教材費、パソコンなどの学習機器、実習に伴う個人負担などは含まれていません。また、在学中に授業料や諸費用が改定された場合は、実際の総額が変わります。
それでも、医学科の授業料と実験実習費を合わせた基本額が6年間で364万8,000円という水準は、進学先を比較するうえで大きな判断材料になります。私立医学部を併願する場合は、入学後に必要となる費用の差まで見積もっておくと、家計への影響を具体的に把握できます。
なお、地域医療枠や神奈川県指定診療科枠の修学資金制度は、通常の学費とは別に検討する必要があります。特に指定診療科枠は、貸付額だけでなく卒業後の従事義務や返還免除条件も含めて判断してください。
【カリキュラム・キャンパス・附属病院】横浜市立大学医学部の教育環境と国家試験実績
横浜市立大学医学部の特徴は、基礎医学から臨床医学までを段階的に学び、附属病院での臨床実習へとつなげる教育環境にあります。大学の公式カリキュラムでは、1年次と2年次以降で学ぶ場所や教育内容が異なります。
1年次は金沢八景キャンパスで、教養ゼミやPractical English、数学・物理学・化学・生物学などの共通教養科目・医学基礎教育科目を学びます。医療現場や研究室を体験する機会も設けられており、専門教育に進むための基盤を養います。
2年次以降は福浦キャンパスで医学科専門教育科目を履修します。基礎医学、社会医学、臨床医学を学び、4年次までに共用試験であるCBTとOSCEを受験します。CBTは医学知識、OSCEは診療技能や態度を評価する試験で、双方に合格しなければ臨床実習に進めません。
臨床教育を支えるのが、横浜市立大学附属病院と附属市民総合医療センターです。福浦キャンパスにある附属病院は、大学の公式案内によると29診療科・674床を備え、横浜市内で唯一の特定機能病院として高度・先進医療などに取り組んでいます。医学部生は両病院で臨床実習を行い、患者の診療を通じて実践的な知識や技能を身につけます。
医師国家試験の実績も、教育環境を評価する際の参考になります。横浜市立大学が公表する新卒者の合格状況では、2025年実施の医師国家試験で受験者85人中84人が合格し、合格率は98.8%でした。同年の全国平均95.0%を上回っています。
ただし、国家試験合格率は年度ごとに変動します。1年分の数字だけで教育の優劣を決めるのではなく、複数年の実績やカリキュラム、学習支援、臨床実習の内容を合わせて見ることが大切です。
キャンパスの移動も、志望校選びで見落とせないポイントです。1年次の金沢八景キャンパスと、2年次以降の福浦キャンパスは別の場所にあります。通学時間や住居を検討する際は、6年間を通じた生活動線を確認しておくと、入学後の負担を見積もりやすくなります。

【小論文・面接対策と他大学医学部との比較】合格に向けた勉強法と向き不向き
横浜市立大学医学部の一般選抜では、数学・理科・英語の得点力に加えて、小論文と面接で考え方やコミュニケーション能力が評価されます。小論文と面接は段階評価であり、総合点の単純な加算対象ではありません。学力試験の点数だけで合否が決まるわけではない点に注意が必要です。
小論文対策では、医療・生命倫理・社会課題について、自分の考えを筋道立てて説明する練習が有効です。医療資源の配分、高齢化、患者の意思決定、地域の医師不足などについて、賛否を述べるだけでなく、異なる立場の利益や課題を整理し、根拠を示して結論を導く練習を重ねてください。
過去問に取り組む際は、時間を計って答案を作成し、主張・理由・具体例・結論が一貫しているかを確認します。模範解答の暗記に偏るのではなく、初めて見る課題に対しても論理を組み立てられる力を養うことが重要です。
面接対策では、志望理由と将来像を一貫させることが基本です。「なぜ医師になりたいのか」「なぜ横浜市立大学なのか」「どのような医療に関心があるのか」を、自分の経験や学びと結びつけて説明できるようにします。地域医療枠や指定診療科枠を志望する場合は、卒業後の勤務条件を理解し、その進路を選ぶ理由を具体的に説明できることが求められます。
他大学医学部と比較する際は、偏差値だけでなく、共通テストと二次試験の配点、選択できる理科科目、面接の評価方法、卒業後の勤務条件、6年間の費用を並べて検討しましょう。
横浜市立大学医学部は、国公立医学部を志望し、首都圏の医療機関で臨床経験を積みたい受験生や、基礎研究から高度医療まで幅広く学びたい受験生にとって、検討価値のある選択肢です。2つの附属病院を活用した臨床教育や、比較的抑えられた学費も魅力になります。
一方、入試では高い共通テスト得点率と二次試験の学力が求められます。地域医療枠や指定診療科枠には卒業後の勤務条件があるため、学費や募集人数だけを理由に選ぶのは適切ではありません。進路の自由度を重視する人は一般枠を軸に考え、地域医療への意思が明確な人は各枠の条件を丁寧に比較するとよいでしょう。
「評判」を調べる際も、SNSや口コミの印象だけに頼らず、大学が公表するカリキュラム、国家試験合格率、附属病院の診療体制、費用、募集要項を照合することが大切です。大学の知名度や偏差値と、入学後の学びやすさ、将来のキャリアとの相性は別の問題だからです。
【横浜市立大学医学部】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:横浜市立大学医学部の偏差値と共通テスト得点率はどのくらいですか?
A1:2026年10月時点の河合塾Kei-Netによる2027年度入試予想では、医学科の偏差値は67.5、共通テスト得点率のボーダーは86%です。予備校によって算出基準や対象年度が異なるため、合格可能性を判断する際は複数のデータと実際の入試結果を確認してください。
Q2:2026年度の一般選抜の合格最低点と倍率はどのくらいでしたか?
A2:一般選抜前期の合格最低点は2,400点満点中1,775.40点で、得点率は74.0%です。志願者231人、受験者183人、合格者74人で、受験者数を合格者数で割った実質倍率は約2.5倍でした。倍率の算出方法によって数字が変わる点には注意してください。
Q3:地域医療枠と神奈川県指定診療科枠は、どちらを選ぶべきですか?
A3:県内の地域医療に従事することを重視するならYCU地域医療枠、県が指定する不足診療科で長期間働く意思があり、出願条件を満たすなら神奈川県指定診療科枠が選択肢になります。後者には修学資金の貸付と、初期臨床研修を含む9年以上の従事義務があります。勤務条件や返還免除規定まで確認し、自分の将来像に合う枠を選んでください。
まとめ:今後の入試情報と失敗しない志望校選びの判断基準
横浜市立大学医学部は、高い学力水準、附属病院を活用した臨床教育、国公立大学ならではの学費水準が特徴です。2026年度入試では合格最低点が2,400点満点中1,775.40点となり、共通テストと二次試験の両方で得点を積み上げる必要があることが、実績からも読み取れます。
受験対策では、共通テストの得点を安定させることに加え、数学・理科・英語の記述力を伸ばし、小論文と面接への準備を並行して進めることが重要です。合格最低点だけを目標にせず、合格者平均や模試の結果も参考にして学習計画を組み立てましょう。
また、2027年度入試を目指す場合は、一般枠58名、YCU地域医療枠9名、神奈川県指定診療科枠3名という募集予定数だけで判断せず、指定診療科枠の認可状況を含めて、11月下旬に公表予定の学生募集要項を確認する必要があります。募集枠の条件が自分の希望するキャリアに合っているかどうかも、出願前に整理しておきたいポイントです。
最終的な判断基準は、合格できそうかどうかだけではありません。6年間の学費と生活費、キャンパスの移動、臨床実習の環境、卒業後の勤務条件まで含めて、自分が納得して学び続けられる大学かどうかを見極めることが、後悔のない医学部選びにつながります。 (出典: 横浜 市立 大学 医学部(Yahoo!ニュース))