小学校教員の年収は2026年いくら?初任給・年齢別給与と公立私立の実態を徹底解説
小学校教員の年収は、2026年時点でどのくらいなのでしょうか。平均年収だけでなく、初任給や月給、ボーナス、年齢・経験年数による昇給、教頭・副校長などの管理職との違いまで確認すると、収入の実態が見えてきます。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」に掲載された2025年賃金構造基本統計調査ベースの小学校教員の年収は735.2万円、平均年齢は42.2歳です。一方、総務省の地方公務員給与実態調査を基にした公立小・中学校教員の年収目安は約695万円。集計対象や算出方法が異なるため、数字をそのまま同じ条件で比較することはできません。2026年度からの教員給与制度の改正も踏まえ、給与体系と手取りの考え方を整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 平均年収:厚生労働省のjob tag掲載値は735.2万円。公立小・中学校教育職の年収目安は約694.7万円です。
- 年齢・職階:一般に経験年数や職務上の責任に応じて給与が上がり、主幹教諭や教頭などの管理職では管理職手当も収入に影響します。
- 2026年の注目点:公立学校教員の教職調整額は2026年度から給料月額の4%から5%へ引き上げられ、2030年度までに10%とする段階的な改善が予定されています。
【2026年最新】小学校教員の平均年収はいくら?公立の給与水準を確認
小学校教員の平均年収を調べる際、まず注意したいのが、統計によって対象者や給与の計算方法が異なる点です。「小学校教員の平均年収」として紹介される数字が、必ずしも公立小学校の正規教諭だけを対象にしているとは限りません。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、2025年賃金構造基本統計調査を基にした小学校教員の年収が735.2万円、平均年齢が42.2歳と掲載されています。年収は、決まって支給される現金給与額の12か月分に、年間賞与その他特別給与額を加えて算出したものです。
一方、総務省の「令和7年地方公務員給与実態調査」を基にした集計では、小・中学校教育職の平均給与月額は42万4,411円、平均年齢は41.3歳、期末・勤勉手当は年間185万3,603円です。月額給与の12か月分と賞与を合算すると、年収の目安は694万6,535円になります。
この約695万円という数字は、小学校だけではなく中学校の教員も含む公立学校の教育職全体の集計に基づく目安です。したがって、すべての小学校教員が同じ金額を受け取っているわけではありません。
公立学校の給与は、自治体が定める教育職の給料表を基本に、経験年数、職務上の級、地域手当、扶養手当、住居手当などによって変わります。私立学校では学校法人ごとに給与規程や賞与制度が異なるため、学校の種類だけで年収を判断するのは難しいのが実情です。
2026年の年収を把握するなら、単一の平均値だけを見るのではなく、統計の対象、基本給と諸手当の区別、賞与を含むかどうかを併せて確認することが大切です。

【年齢・経験・職階別】小学校教員の年収はどう変わる?
小学校教員の年収は、一般に経験を重ねて給料表の号給が上がるにつれて増えていきます。さらに、主幹教諭や教頭、副校長などに昇進すると、職務の責任や管理職手当が給与に反映される仕組みです。
年齢別の具体的な目安として参考になるのが、文部科学省の資料「公立学校教員の職名別・年齢別給与試算(令和5年度)」です。これは各地方公共団体で一般的に用いられる給料表などを踏まえた試算であり、2026年度の実際の給与額そのものではありません。また、地域手当や住居手当など、条件に応じて支給される手当は別途加算される場合があります。
| 区分・年齢 | 月収の試算 | 年収の試算 | 読み取れるポイント |
|---|---|---|---|
| 22歳・教諭(初任給) | 23万988円 | 380万52円 | 基本的な給与水準の出発点 |
| 27歳・教諭 | 26万8,608円 | 441万7,632円 | 経験に伴う昇給が反映される段階 |
| 32歳・教諭 | 31万2,772円 | 514万2,288円 | 経験年数の積み重ねによる給与上昇 |
| 37歳・教諭 | 35万4,436円 | 590万3,844円 | 中堅層の給与水準の例 |
| 42歳・教諭 | 38万8,104円 | 646万3,634円 | 経験を積んだ教諭の試算例 |
| 46歳・主幹教諭 | 41万7,924円 | 705万1,636円 | 校内での指導・調整を担う職階の例 |
| 49歳・教頭 | 48万6,600円 | 794万6,415円 | 管理職手当を含む試算例 |
| 54歳・校長 | 51万5,500円 | 847万7,490円 | 学校運営を担う管理職の試算例 |
| 2025年調査・小学校教員 | — | 735万2,000円 | 厚生労働省job tag掲載値。平均年齢42.2歳 |
| 2025年調査ベース・公立小中学校教育職 | 42万4,411円 | 約694万6,535円 | 平均年齢41.3歳。給与月額と賞与による年収目安 |
注:年齢別の教諭・主幹教諭・教頭・校長の金額は文部科学省の令和5年度試算。2025年調査ベースの数値とは調査時点・対象・算出条件が異なり、同じ条件での直接比較はできません。2025年調査ベースの公立学校の年収目安は、平均給与月額×12か月+期末・勤勉手当として算出しています。
この試算から分かるのは、年齢だけでなく、どの職階で働いているかが収入を左右するということです。42歳の教諭と49歳の教頭では、年齢差だけでは説明できない給与差があります。
ただし、同じ年齢でも全員が同じ給料になるわけではありません。採用前の職歴、学歴、休職や育児休業などの勤務履歴、自治体の給料表、昇任の有無によって差が生じます。年齢別年収の数字は、個人の将来の給与を保証するものではなく、昇給の仕組みを理解するための参考値です。
【初任給・月給・ボーナス】小学校教員の給与体系と2026年の改正
小学校教員の給与は、基本となる給料月額に各種手当を加え、さらに期末・勤勉手当などの賞与を受け取る構成が基本です。公立学校の場合、給与は自治体の条例や教育職の給料表などに基づいて決められます。
初任給は、大学卒か大学院修了か、採用する自治体はどこか、どの給料表が適用されるかなどによって変わります。文部科学省が公表した2025年4月時点の給与例では、学部卒の教師の給料月額は25万2,000円、教職調整額は1万80円で、合計月収は26万2,080円でした。賞与などを含む年収例は435万528円です。
この年収例には、地域手当や義務教育等教員特別手当など、条件によって支給されるその他の手当が含まれていません。また、2025年4月時点の給与例であるため、2026年度の初任給をそのまま示す数字ではありません。
2026年度に確認しておきたいのが、教職調整額の引き上げです。文部科学省によると、2025年に成立した給特法等改正法に基づき、教職調整額の基準となる割合は給料月額の4%から、2026年度に5%へ引き上げられます。その後、2030年度までに10%とする段階的な改善が予定されています。
教職調整額は、教員の職務と勤務態様の特殊性を踏まえた給与制度の一部です。一般の時間外勤務手当とは仕組みが異なるため、単純に「残業時間に応じて支給される手当」と考えるのは正確ではありません。なお、2026年度の実際の給与額は、教職調整額だけでなく、自治体ごとの給料表や給与改定なども確認する必要があります。
ボーナスに当たる期末・勤勉手当は、支給月数や算定基礎、在職期間、勤務成績などの条件によって金額が変わります。年収を比較する際は、月給を12倍した数字だけでなく、年間の賞与も含めて考えることが重要です。

【公立と私立を比較】小学校教員の年収・月給に違いはある?
公立小学校と私立小学校では、給与を決める仕組みが異なります。公立学校では地方公務員として自治体の給与制度が適用される一方、私立学校では学校法人の給与規程や雇用契約が基本になります。
文部科学省の「令和4年度学校教員統計調査」では、2022年9月分の給料月額について、小学校の私立教員は平均35万6,200円、公立教員は平均32万2,300円でした。単純な差は月額3万3,900円です。
ただし、この比較は基本となる給料月額を比べたもので、諸手当や調整額、賞与は含みません。校長・教頭・教諭などの職名も分けていないため、私立のすべての教員が公立より高収入という意味ではありません。
また、厚生労働省の2025年賃金構造基本統計調査を基にした集計では、民営の小・中学校教員の推計年収は718.0万円です。これは月額44万7,100円に12か月を掛け、年間賞与その他特別給与額181万4,900円を加えた数字です。ただし、この統計では小学校と中学校が一つの職種として集計されており、小学校だけの年収を切り出した数字ではありません。
公立と私立のどちらが有利かを考えるときは、平均年収だけでなく、次の点も確認する必要があります。
- 初任給と、年齢・勤続年数に応じた昇給の仕組み
- 賞与の支給月数や、業績・勤務評価による変動の有無
- 住宅手当、扶養手当、通勤手当などの支給条件
- 管理職への昇任制度や、退職金・福利厚生の内容
- 雇用形態、契約期間、勤務時間、担当する業務の範囲
公立学校は条例などに基づく給与制度があり、長期的な給与の見通しを立てやすい傾向があります。一方、私立学校は法人による違いが大きく、学校ごとの待遇を確認することが欠かせません。求人票では基本給だけでなく、賞与や手当を含めた年間の支給見込みを比較することが重要です。
【手取りと職種別の違い】教諭・講師・教頭・副校長の収入の実態
小学校教員の年収を考える際、額面年収と実際に使えるお金である手取りは分けて考える必要があります。給与からは、共済組合の掛金や社会保険に関する負担、所得税、住民税などが差し引かれます。扶養状況、住居手当の有無、勤務地、前年の所得などによって、毎月の振込額は変わります。
特に採用1年目は、住民税の負担が前年の所得状況によって異なります。初任給の額面が同じでも、採用前に働いていたかどうかなどによって手取りに差が出ることがあります。家計の計画を立てるなら、求人や採用案内にある額面給与だけでなく、税金や掛金を差し引いた後の金額を見積もることが大切です。
また、「小学校教員」という呼び方の中にも、教諭、講師、主幹教諭、教頭、副校長など、異なる職種・職階があります。給与や雇用条件は、それぞれの立場によって異なります。
- 教諭:正規採用の場合、自治体などの給料表に基づき、経験や職務の級に応じて昇給していくのが基本です。
- 講師:常勤講師と非常勤講師では勤務時間や雇用条件が異なります。常勤講師は月給制などで働く場合がある一方、非常勤講師は授業時間数などに応じた給与となる場合があり、賞与や各種手当も契約条件によって異なります。
- 主幹教諭:教諭よりも校内の指導・調整などの責任が大きい職階で、適用される給料表や職務上の級などが収入に影響します。
- 教頭・副校長:学校運営や教職員の管理を担う管理職です。基本給に加え、自治体の制度に応じた管理職手当などが収入に反映されます。
- 校長:学校全体の運営を統括する職階で、給与体系や管理職手当などが一般教諭と異なります。
教頭と副校長は、自治体や学校によって職名・職務分担が異なるため、同じ名称で全国一律の年収が決まっているわけではありません。講師についても、常勤か非常勤か、任用期間はどれくらいか、賞与の対象となるかによって年収は大きく変わります。
公立学校の教員は、一般的な民間企業のように時間外労働の実績に応じて残業代が支給される仕組みとは異なります。そのため、年収だけでなく、実際の勤務時間や業務負担、休暇制度なども含めて働き方を評価する必要があります。

【教員免許状・昇給・昇進】年収を左右する条件とキャリア形成
小学校の教諭として働くには、原則として小学校教諭の教員免許状が必要です。免許状には専修免許状、一種免許状、二種免許状などがあり、取得するための学歴や課程などが異なります。ただし、免許状の種類だけで全国一律に年収が決まるわけではありません。
実際の給与は、採用する自治体や学校法人の給与規程、学歴、職歴、適用される給料表、職務の級などによって決まります。公立学校では、採用時の初任給の決定に加え、勤務実績や人事評価、昇任などがその後の収入に関係します。
昇給・昇進を考えるうえで押さえておきたいのは、年齢が上がることと、職階が上がることは同じではないという点です。通常の昇給によって給料が上がっても、主幹教諭や管理職に昇任するかどうかで給与の伸び方が変わる場合があります。
2025年に成立した給特法等改正法では、教職調整額の引き上げに加え、学級担任への義務教育等教員特別手当の加算や、教諭と主幹教諭の間に新たな職を設けることなど、職責や業務負担に応じた処遇改善が盛り込まれました。人事評価を昇給や勤勉手当に反映させる仕組みも、処遇を考える際のポイントになります。
ただし、制度改正による給与改善の具体的な反映額は、適用される制度や自治体の給与規程などによって変わります。採用を検討している人は、教育委員会の募集要項や給与条例、採用案内に掲載された初任給・手当・賞与の説明を確認すると、より現実的な収入の見通しを立てられます。
小学校教員の仕事は、授業だけでなく、学級経営、児童の生活指導、保護者対応、学校行事、校務分掌など多岐にわたります。収入を評価する際は、給与額だけではなく、担当業務、勤務環境、長期的なキャリア形成とのバランスを考えることが大切です。
【小学校教員年収】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:小学校教員の平均年収は2026年時点でいくらですか? A1:厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」に掲載された2025年賃金構造基本統計調査ベースの数字は735.2万円です。一方、公立小・中学校教育職の年収目安は約694.7万円です。統計の対象や算出方法が異なるため、同じ条件の数字として比較しないよう注意してください。
Q2:小学校教員の初任給は月いくらですか? A2:文部科学省が公表した2025年4月時点の給与例では、学部卒の教師は給料月額25万2,000円、教職調整額を含む月収26万2,080円でした。ただし、これは2025年時点の例であり、2026年度の初任給そのものではありません。最新の採用案内で自治体ごとの給与表や手当を確認してください。
Q3:小学校教員の手取りは年収の何割くらいですか? A3:手取りは共済組合の掛金、税金、扶養状況、住居手当、前年所得などによって変わるため、全国一律の割合では示せません。額面給与からどのような控除があるかを確認し、採用予定の自治体が公表する給与例を基に見積もるのが確実です。
Q4:公立小学校と私立小学校では、どちらの年収が高いですか? A4:私立学校の給料月額が公立より高い調査結果はありますが、調査年、対象者、賞与や手当の扱いが異なるため、一概にどちらが高いとはいえません。私立学校は学校法人による差も大きいため、基本給、賞与、手当、退職金などを含めて比較してください。
Q5:教頭や副校長になれば年収は必ず上がりますか? A5:管理職に昇任すると、適用される給料表や管理職手当などによって収入が増える場合があります。ただし、職名や給与規程は自治体によって異なり、個人の給与を一律に示すことはできません。昇任後の職務内容や勤務負担も併せて確認することが重要です。
【プロの結論】まとめ:2026年以降の動向と失敗しないための判断基準
小学校教員の年収を判断する際は、平均年収だけでなく、初任給、年齢別の昇給、賞与、手取り、職階による違いを総合的に見る必要があります。2026年時点で参照できる統計には、厚生労働省のjob tag掲載値735.2万円や、公立小・中学校教育職の年収目安約694.7万円がありますが、それぞれ対象や計算方法が異なります。
公立学校では、給料表や諸手当、期末・勤勉手当などによって収入が構成され、2026年度からは教職調整額の段階的な引き上げも始まります。一方、私立学校は法人ごとに給与規程が異なり、平均値だけでは個別の待遇を判断できません。
採用を目指す人や転職を考えている人は、次の3点を確認すると、年収の見通しを立てやすくなります。
- 初任給と手取り:額面の月給だけでなく、税金・掛金・各種手当を考慮する。
- 将来の給与推移:年齢や経験年数による昇給に加え、主幹教諭や管理職への昇任制度を確認する。
- 給与以外の労働条件:勤務時間、業務負担、休暇制度、賞与、退職金、福利厚生を含めて比較する。
小学校教員の年収は、経験を積むことで上がる傾向がありますが、すべての教員が同じ経路で昇給・昇進するわけではありません。2026年度以降の給与制度の変更を踏まえつつ、希望する自治体や学校法人が公表する最新の採用情報・給与規程を確認することが、収入の実態を見誤らないための最も確実な方法です。 (出典: 小学校 教員 年収(Yahoo!ニュース))