紅茶のカフェイン量は?1杯の目安・コーヒー比較・妊娠中の注意点を2026年最新解説
紅茶にはどれくらいのカフェインが含まれているのでしょうか。文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を基にした公的資料によると、紅茶の浸出液は100mLあたり約30mg、200mLのカップ1杯で約60mgが目安です。コーヒーより少ない一方、緑茶と比べると多く、抽出方法や茶葉の量によっても実際の摂取量は変わります。
農林水産省が2026年8月28日に更新した「カフェインの過剰摂取について」でも、紅茶の代表値は100mLあたり30mgとされています。妊娠中や授乳中の飲み方、寝る前に避けるべき時間、ミルクティーや水出し紅茶の実際の含有量、カフェインレス紅茶の選び方まで、日常生活で判断に迷いやすいポイントを整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 紅茶1杯の目安:200mLなら約60mg、100mLなら約30mgのカフェインを含みます。
- コーヒー・緑茶との比較:標準的な浸出液では、コーヒー約60mg、紅茶約30mg、煎茶約20mg(いずれも100mLあたり)です。
- 妊娠中・就寝前の注意点:1杯の量だけでなく、ほかの飲み物を含めた1日の総摂取量と飲む時間を考えましょう。
【2026年最新】紅茶のカフェイン量は1杯で約60mgが目安
紅茶のカフェイン量を知るうえで、まず押さえておきたいのが「100mLあたり約30mg」という基準値です。これは、茶葉5gに熱湯360mLを注ぎ、1.5〜4分間浸出させた紅茶を想定した数値です。
ただし、この数値は市販されているすべての紅茶を分析した平均値でも、どのような淹れ方でも変わらない保証値でもありません。茶葉の種類や使用量、湯温、抽出時間などによって実際の含有量は変動します。
カップの容量別に換算すると、次のようになります。
- 100mL:約30mg
- 150mL:約45mg
- 200mL:約60mg
- 250mL:約75mg
- 300mL:約90mg
いずれも100mLあたり30mgという基準値から単純計算した概算です。実際の製品や抽出条件によっては、これより多くなることも少なくなることもあります。
見落としやすいのは、同じカフェで同じ紅茶を注文しても、カップの大きさによって摂取量が変わる点です。小さなティーカップ1杯と、マグカップにたっぷり注いだ1杯を、同じ量として数えるのは適切ではありません。
また、ペットボトル入りの紅茶や紙パック飲料、粉末タイプのミルクティーは、茶葉から淹れた紅茶と配合や製造方法が異なります。製品にカフェイン量が表示されている場合は、その数値を優先して確認してください。

【コーヒー・緑茶と比較】100mLあたりと1杯の違い
紅茶のカフェイン量を比較するときは、飲料100mLあたりの数値と、実際に飲む1杯あたりの数値を分けて考える必要があります。農林水産省や食品安全委員会が紹介する代表値を並べると、飲料ごとの違いが見えてきます。
| 飲料 | 100mLあたり | 200mL換算 | 基準となる抽出条件 |
|---|---|---|---|
| 紅茶 | 約30mg | 約60mg | 茶葉5g、熱湯360mL、1.5〜4分 |
| コーヒー | 約60mg | 約120mg | コーヒー粉末10g、熱湯150mL |
| 煎茶 | 約20mg | 約40mg | 茶葉10g、90℃の湯430mL、1分 |
| ウーロン茶 | 約20mg | 約40mg | 茶葉15g、90℃の湯650mL、30秒 |
出典:農林水産省「カフェインの過剰摂取について」、食品安全委員会のカフェイン含有量資料。200mL換算は100mLあたりの代表値を単純に2倍した概算です。飲料ごとに抽出条件が異なるため、同じ条件での厳密な比較ではありません。
コーヒーは紅茶の約2倍、一般的な煎茶は紅茶より少なめというのが、標準的な数値から読み取れる傾向です。ただし、コーヒー豆や茶葉の量、抽出方法が変われば、この比率も変わります。
さらに、緑茶なら必ず紅茶よりカフェインが少ないというわけでもありません。農林水産省の資料では、玉露は100mLあたり約160mgとされています。これは茶葉10gに60℃の湯60mLを加え、2.5分間抽出する条件による数値です。煎茶の約20mgとは大きな差があります。
つまり、カフェインを控えたい人が見るべきなのは、紅茶・緑茶・コーヒーという飲料名だけではありません。茶葉の種類や淹れ方、1回に飲む量まで含めて判断することが大切です。
なお、麦茶やそば茶など、原料にカフェインを含まない飲料を選ぶ方法もあります。カフェインをできるだけ避けたい場合は、紅茶から別の飲み物に切り替えることも選択肢になります。
【抽出時間・水出し・ミルクティー】カフェイン量が変わる3つの条件
紅茶のカフェイン量は、茶葉に含まれる成分がどの程度お湯や水に溶け出すかによって変わります。とくに影響するのが、抽出時間、湯温、茶葉と水の比率です。
1.抽出時間が長いほど、カフェインが増える傾向がある
茶葉を長く浸しておけば、カフェインが少しずつ抽出されます。2025年に日本調理科学会誌に掲載されたアールグレイ紅茶の研究では、和紅茶などを含む3種類の試料を使い、茶葉3gと熱湯250mLという条件で抽出時間を比較しました。3分、5分、7分、10分、15分と時間を延ばすと、カフェインを含む成分の抽出量は増加する傾向を示しました。
ただし、これは特定のアールグレイ3種類を使った研究結果です。すべての紅茶で同じ増加率になるとは限りません。短時間で抽出すればカフェインを完全に避けられる、という意味でもありません。
2.水出し紅茶はカフェインが少なくなる傾向があるが、ゼロではない
水出し紅茶は、熱湯ではなく水で茶葉を抽出する方法です。一般に、低温ではカフェインの溶出が抑えられる傾向がありますが、時間をかければ水にもカフェインは溶け出します。
水出し紅茶のカフェイン量を一律に何mgと示すことはできません。茶葉の種類や使用量、抽出時間、冷水の温度によって結果が異なるためです。水出しというだけでノンカフェインと判断せず、カフェインを確実に避けたい場合は、カフェインを除去した商品を選ぶほうが確実です。
3.ミルクティーは牛乳を加えてもカフェイン自体が消えるわけではない
ミルクティーのカフェイン含有量は、ベースとなる紅茶の濃さと量によって変わります。例えば、カフェイン量が約30mgの紅茶100mLに牛乳100mLを加えた場合、ミルクティー全体のカフェイン量はおおむね30mgです。飲料全体の濃度は薄まりますが、カフェインの総量が半分になるわけではありません。
一方、濃い紅茶を多めに使ったミルクティーや、茶葉を長く抽出したミルクティーでは、カフェイン量が増える可能性があります。カフェで提供される商品や市販の粉末タイプも、配合によって含有量が異なります。
カフェインを控える目的なら、ミルクを加えることだけに頼らず、紅茶の量や濃さそのものを調整しましょう。

【カフェインの作用と摂取量】1日に何杯まで飲める?
カフェインは中枢神経を刺激する成分です。農林水産省の解説によると、神経を鎮静させる働きを持つアデノシンという物質の受容体に作用し、その鎮静作用を妨げることで、眠気を覚ます働きを示します。
適量であれば眠気を抑えたり、集中力を保つ助けになったりします。一方、摂りすぎると、動悸、興奮、不安、手の震え、不眠、吐き気、下痢などの症状が起こることがあります。影響の出方には個人差があり、同じ量でも平気な人と不調を感じる人がいます。
では、紅茶は1日に何杯まで飲めるのでしょうか。
農林水産省が紹介する海外の指針では、健康な成人のカフェイン摂取量の目安として1日400mg、妊娠中や授乳中の人については国・機関によって1日200〜300mgなどの値が示されています。ただし、これらは各国の機関が示した目安であり、日本で紅茶を何杯まで飲んでよいかを一律に定めた公式の上限値ではありません。
紅茶を1杯200mL、約60mgと仮定すると、単純計算では次のようになります。
- 1杯:約60mg
- 2杯:約120mg
- 3杯:約180mg
- 4杯:約240mg
- 5杯:約300mg
これは紅茶だけを飲んだ場合の概算です。コーヒー、緑茶、エナジードリンク、コーラ、チョコレート、一部の医薬品などから摂取するカフェインも考慮しなければなりません。
また、1日400mgという海外の成人向け目安を「400mgまでは誰でも問題がない」という意味に受け取るのは適切ではありません。体質や健康状態、服薬状況、妊娠・授乳の有無によって注意すべき量は異なります。
紅茶を飲んだあとに動悸や不安、不眠などが起こる場合は、杯数を減らす、薄めに淹れる、カフェインレスに切り替えるといった対応を検討しましょう。症状が強い場合や繰り返す場合は、医療機関に相談してください。
【妊娠中・授乳中】紅茶のカフェインはどこまで控えるべき?
妊娠中は、紅茶を完全に禁止しなければならないのでしょうか。食品安全委員会は、カフェインの摂取量をゼロにする必要はないとしつつ、妊娠中は過剰摂取に注意するよう呼びかけています。
農林水産省が紹介する海外の目安には、妊婦について、欧州食品安全機関の1日200mg、世界保健機関(WHO)やカナダ保健省の1日300mgなどがあります。機関によって数値が異なるため、これらを日本共通の上限値として扱うことはできません。
紅茶を1杯200mL、約60mgと仮定すると、1日200mgを目安にする場合は、紅茶3杯で約180mgとなります。ただし、これは紅茶だけを飲む場合の計算です。コーヒーや緑茶などを飲む場合は、その分も合算する必要があります。
妊娠中にカフェインを摂りすぎると、胎児の発育に影響する可能性が指摘されています。心配な場合は、妊婦健診などで医師や助産師に相談し、自分の食生活に合った摂取量を確認するとよいでしょう。
授乳中も、紅茶だけでなく1日の総摂取量を確認することが基本です。海外の機関では授乳中の人にもカフェイン摂取の目安を設けていますが、推奨値は国によって異なります。赤ちゃんの月齢や様子、母親自身の体調も踏まえ、心配な場合は医師や助産師に相談してください。
カフェインを控えたい場合は、カフェインレス紅茶や麦茶などを取り入れる方法があります。普段の紅茶をすべて我慢することだけが対策ではなく、飲み物の種類や量を調整することも大切です。

【寝る前の紅茶・カフェインレス紅茶】失敗しない選び方
夜に紅茶を飲むと眠れなくなるのかどうかは、カフェインの量と飲む時間、そして個人の感受性によって変わります。夕食後の1杯で眠れなくなる人もいれば、同じ量を飲んでも睡眠への影響を感じにくい人もいます。
米国の睡眠研究では、400mgのカフェインを摂取した場合、就寝6時間前の摂取でも睡眠への悪影響が確認されました。ただし、400mgは標準的な紅茶1杯の約60mgを大きく上回る量です。この研究結果を、そのまま紅茶1杯の影響に当てはめることはできません。
それでも、寝つきが悪い人や睡眠の質が気になる人は、就寝の6時間前をひとつの目安にカフェインを控える方法があります。夜に紅茶を楽しみたい場合は、カフェインレス商品に切り替えるのも有効な選択肢です。
カフェインレス紅茶を選ぶ際には、表示の意味にも注意が必要です。コーヒーでは、カフェインを90%以上除去したものを「カフェインレス」「デカフェ」などと表示する業界ルールがありますが、紅茶に同じ基準がそのまま適用されるわけではありません。
そのため、商品によってカフェインの除去率や残存量が異なる可能性があります。購入時は、次のポイントを確認してください。
- カフェインの除去率:何%カットされているか、通常品との比較が示されているか。
- 含有量の表示:1杯あたり、または100mLあたりのカフェイン量が明示されているか。
- 商品タイプ:茶葉、ティーバッグ、ペットボトル、粉末など、自分が実際に飲む形態に合った情報か。
- ノンカフェインとの違い:カフェインを減らした商品なのか、原料自体にカフェインを含まない商品なのか。
「カフェインレス」と書かれていても、必ずゼロとは限りません。夜間や妊娠中など、摂取量をできるだけ抑えたい場合は、商品説明にある数値を確認することが重要です。
【プロの結論】紅茶のカフェインは「量・時間・商品表示」で調整する
紅茶のカフェインを管理するとき、最も実用的なのは「紅茶を飲むか、飲まないか」という二択で考えないことです。1杯の量、抽出条件、飲む時間、商品選びの4つを調整すれば、自分の生活に合わせて取り入れやすくなります。
日中に紅茶を楽しみたい人なら、200mLを約60mgの目安として、何杯飲んだかを把握する方法が役立ちます。濃い紅茶が好きな人は茶葉の量や抽出時間を見直し、夜に飲みたい人はカフェインレス紅茶を選ぶといった使い分けも可能です。
一方、妊娠中や授乳中の人、カフェインに敏感な人、睡眠に問題がある人は、一般的な成人向けの摂取目安だけで判断しないことが大切です。ほかの飲料や食品から摂取する量も含め、必要に応じて医療専門職に相談しましょう。
2026年の最新情報を確認する際にも、資料の更新日と数値の出典を分けて見る必要があります。農林水産省のページは2026年8月28日に更新されていますが、紅茶の代表値の出典は「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」です。ページが新しく更新されたことと、紅茶のカフェイン量が2026年に再測定されたことは同じではありません。
【紅茶カフェイン】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:紅茶を1杯飲むと、カフェインは何mg摂取しますか?
A1:標準的な浸出液では100mLあたり約30mgが目安です。200mLなら約60mg、150mLなら約45mgとなります。実際の含有量は茶葉の種類や抽出条件、商品によって異なります。
Q2:紅茶とコーヒーでは、どちらのカフェインが多いですか?
A2:公的資料の代表値では、100mLあたり紅茶約30mg、コーヒー約60mgです。同じ容量で比較するとコーヒーのほうが多い傾向があります。ただし、茶葉やコーヒー粉末の量、抽出方法によって差は変わります。
Q3:水出し紅茶やミルクティーならカフェインを気にしなくてよいですか?
A3:いいえ。水出し紅茶でもカフェインは抽出され、ミルクティーも牛乳を加えただけではカフェインがなくなりません。摂取量を抑えたい場合は、抽出方法だけに頼らず、茶葉の量や飲む量を調整し、カフェインレス商品も検討しましょう。
まとめ:紅茶のカフェイン量を知って、自分に合う飲み方を選ぶ
紅茶のカフェイン量は、標準的な浸出液で100mLあたり約30mg、200mLのカップ1杯で約60mgが目安です。コーヒーより少ない傾向にありますが、煎茶などと比較すると多く、抽出条件や商品によっても変わります。
妊娠中や授乳中は、海外機関の目安を参考にしながら、ほかの飲料も含めた総摂取量を把握しましょう。寝る前に飲む習慣がある人は、飲む時間を早めたり、カフェインレス紅茶に切り替えたりする方法があります。
日々の判断に役立つのは、農林水産省の「カフェインの過剰摂取について」、食品安全委員会の「お母さんになるあなたと周りの人たちへ」、文部科学省の「日本食品標準成分表」などの公的資料です。数値の基準と自分が実際に飲む量を照らし合わせながら、無理なく紅茶を楽しみましょう。 (出典: 紅茶 カフェ イン(Yahoo!ニュース))