岐阜県最低賃金は2026年10月から1,121円!改定額・対象・計算方法を徹底解説
2026年10月1日から、岐阜県最低賃金は時間額1,121円に改定されました。2025年の1,065円から56円の引き上げとなり、岐阜県内で働くパートや学生アルバイト、正社員など、幅広い労働者の賃金確認が必要になっています。
岐阜労働局の公表資料によると、今回の改定では最低賃金の適用開始日と金額が明確に示されています。一方、月給制の従業員や自動車関連の製造業で働く人は、単純に給与明細の総支給額を見るだけでは、最低賃金を満たしているか判断できない場合があります。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 改定額:2026年10月1日から時間額1,121円。前年の1,065円から56円引き上げ。
- 適用対象:年齢や雇用形態にかかわらず、県内で働くパート・学生アルバイトなども対象。派遣労働者には派遣先の最低賃金が適用される。
- 給与確認:月給制は対象となる賃金を平均所定労働時間で割って計算する。最低賃金を下回る場合は岐阜労働局や労働基準監督署に相談できる。
【2026年最新】岐阜県最低賃金はいつから1,121円?56円引き上げの要点
2026年度の岐阜県最低賃金は、2026年10月1日から時間額1,121円です。改定前の1,065円から56円上昇し、引き上げ率は約5.26%となりました。
岐阜県公式ホームページや岐阜労働局の公表情報でも、改定日と新しい時間額が案内されています。2026年10月28日現在、1,121円が適用される最低賃金額です。
最低賃金は、労働者と使用者の合意があっても、法律で定められた金額を下回る条件を有効にすることはできません。雇用契約書に以前の時給が記載されている場合でも、改定後の最低賃金を下回っていれば、賃金の見直しが必要です。
今回の引き上げによる影響は、時給制の従業員だけに限りません。月給制の従業員についても、最低賃金の対象となる賃金を時間額に換算し、基準を満たしているか確認する必要があります。
なお、最低賃金の改定によって、すべての従業員の時給が一律に56円上がるわけではありません。もともとの賃金が1,121円以上であれば、最低賃金の引き上げだけを理由に56円の増額が義務づけられるものではありません。ただし、賃金制度や就業規則、雇用契約で別の取り決めがある場合は、その内容も確認しましょう。

【パート・学生アルバイトも対象】地域別最低賃金の適用範囲を解説
岐阜県最低賃金は、岐阜県内の事業場で働く労働者に適用される地域別最低賃金です。岐阜労働局と岐阜県の案内では、パートや学生アルバイトを含め、県内で働くすべての労働者が対象とされています。
正社員か非正規雇用か、フルタイムか短時間勤務かといった雇用形態の違いだけで、最低賃金の適用対象から外れることはありません。
- パート・短時間勤務:勤務時間が短くても適用される。
- 学生アルバイト:高校生や大学生なども、原則として対象となる。
- 契約社員・有期雇用労働者:契約期間の定めがあっても対象となる。
- 正社員:月給制であっても、時間額に換算して確認する。
- 派遣労働者:派遣元の所在地ではなく、派遣先の事業場に適用される最低賃金を確認する。
注意したいのは、「学生だから時給が低くてもよい」「試用期間中だから最低賃金を下回ってもよい」といった認識です。学生であることや、試用期間中であることだけを理由に、最低賃金の適用を免れることはできません。
最低賃金の減額特例は別制度であり、一定の条件を満たしたうえで、所定の許可を受ける必要があります。事業主が独自に賃金を引き下げられる仕組みではありません。
また、勤務地が県境をまたぐ場合や、派遣先が県外にある場合は、実際にどの事業場で働いているかを基準に適用額を確認しましょう。岐阜県内の企業と雇用契約を結んでいるという理由だけで、岐阜県最低賃金が適用されるとは限りません。
【産業別最低賃金との違い】自動車・同附属品製造業はどうなる?
最低賃金には、都道府県ごとに定められる「地域別最低賃金」と、特定の産業に従事する労働者などを対象とする「特定最低賃金」があります。両方が適用される場合は、原則として金額の高い方が適用されます。
岐阜県では、自動車・同附属品製造業、電子部品・デバイス・電子回路などの製造業、航空機・同附属品製造業に関する特定最低賃金が設けられています。ただし、2026年10月1日以降は、掲載されているこれらの産業別最低賃金が地域別最低賃金を下回るため、実際に適用される最低賃金は原則として時間額1,121円です。
岐阜労働局の公表資料によると、自動車・同附属品製造業の特定最低賃金は、2025年12月21日から時間額1,117円でした。しかし、2026年10月1日以降は岐阜県最低賃金の1,121円を下回るため、地域別最低賃金が適用されます。
同様に、電子部品・デバイス・電子回路、電気機械器具、情報通信機械器具製造業の特定最低賃金は時間額965円、航空機・同附属品製造業の特定最低賃金は時間額1,049円と公表されていますが、いずれも地域別最低賃金の1,121円が優先されます。
自動車関連の製造業では、特定最低賃金の適用除外となる労働者の区分もあります。岐阜労働局の案内では、18歳未満または65歳以上の人、一定の技能習得中の人、清掃・片付けや一部の軽易な作業に主として従事する人などが挙げられています。これらの人にも、原則として地域別最低賃金が適用されます。
つまり、産業別最低賃金が設定されている業種だからといって、必ずしもその金額が適用されるわけではありません。業種、担当業務、適用除外の条件、地域別最低賃金との金額比較を順番に確認することが大切です。

【過去の推移】岐阜県最低賃金は2020年の852円からどう変わった?
岐阜労働局が公表する最低賃金の推移を見ると、岐阜県の地域別最低賃金は2020年の852円から2026年の1,121円まで上昇しています。6年間で269円の引き上げとなり、2020年の金額と比べると約31.6%の増加です。
直近では、2024年に1,001円、2025年に1,065円、2026年に1,121円となりました。2025年は64円、2026年は56円の引き上げです。連続した賃上げによって、事業主には人件費の再計算、労働者には給与条件の確認が求められています。
| 年度 | 発効日 | 時間額 | 前年からの引き上げ額 |
|---|---|---|---|
| 2020年度 | 10月1日 | 852円 | 1円 |
| 2021年度 | 10月1日 | 880円 | 28円 |
| 2022年度 | 10月1日 | 910円 | 30円 |
| 2023年度 | 10月1日 | 950円 | 40円 |
| 2024年度 | 10月1日 | 1,001円 | 51円 |
| 2025年度 | 10月18日 | 1,065円 | 64円 |
| 2026年度 | 10月1日 | 1,121円 | 56円 |
出典:岐阜労働局「岐阜県最低賃金の推移」などの公表資料。2020年度の引き上げ額は、2019年度の851円との比較です。
この推移から読み取れるのは、最低賃金の確認が年に一度の手続きでは済まなくなっていることです。2020年から2026年までに最低賃金は269円上昇しており、過去の賃金表をそのまま使い続けると、現在の基準を下回る従業員が生じる可能性があります。
一方、最低賃金が上がったことだけで、実質的な生活水準が同じ割合で改善したとは判断できません。物価や社会保険料、税負担、労働時間なども家計に影響するためです。時給の上昇額だけでなく、実際の手取りや生活費との関係も確認する必要があります。
【月給換算の計算方法】給与明細で最低賃金を確認する手順
最低賃金を確認する際は、給与明細の総支給額をそのまま労働時間で割るのではなく、最低賃金の対象となる賃金を取り出して計算します。厚生労働省が案内する基本的な比較方法は、賃金形態によって異なります。
- 時間給制:時間給と最低賃金1,121円を比較する。
- 日給制:対象となる日給を1日の所定労働時間で割り、時間額に換算する。
- 月給制:最低賃金の対象となる月給を1か月平均所定労働時間で割る。
- 歩合給制:対象となる賃金額を、賃金計算期間の労働時間で割って比較する。
例えば、1日8時間勤務の日給制で、最低賃金の対象となる日給が8,800円だった場合、時間額は1,100円です。これは1,121円を下回るため、ほかに算入できる賃金がなければ最低賃金を満たしません。
月給制の場合は、次の計算式を使います。
最低賃金の比較に用いる時間額 = 最低賃金の対象となる月給 ÷ 1か月平均所定労働時間
例えば、対象となる月給が18万円、1か月平均所定労働時間が160時間なら、時間額は1,125円です。この場合、1,121円以上となります。
反対に、対象となる月給が17万5,000円、平均所定労働時間が160時間なら、時間額は1,093.75円となり、最低賃金を下回ります。なお、これは計算方法を示す例であり、実際の判定では給与のうち最低賃金に算入できる項目を正しく分ける必要があります。
最低賃金の比較では、一般に次のような賃金は対象から除外します。
- 時間外労働、休日労働、深夜労働に対する割増賃金
- 精皆勤手当
- 通勤手当
- 家族手当
- 臨時に支払われる賃金や、賞与など一定期間ごとに支払われる賃金
一方、職務手当などは、名称だけで一律に除外されるわけではありません。手当の性質や支給条件によって扱いが異なるため、給与規程を確認しましょう。
計算に使う所定労働時間は、実際の残業時間ではなく、原則として1か月平均の所定労働時間です。月によって勤務日数が違う場合は、年間の所定労働日数や所定労働時間をもとに平均値を算出します。
給与明細を確認する際は、基本給だけでなく、算入できる手当、除外する賃金、所定労働時間の3点を整理すると、最低賃金を満たしているか判断しやすくなります。

【最低賃金を下回る場合】相談先・罰則・業務改善助成金を解説
給与を計算した結果、最低賃金を下回っている可能性がある場合は、まず雇用契約書、給与明細、勤怠記録、シフト表を確認しましょう。賃金の計算方法に疑問が残る場合や、会社に説明を求めても解決しない場合は、行政の相談窓口を利用できます。
岐阜労働局賃金室は、最低賃金に関する問い合わせ先の一つです。岐阜県の公式案内では、電話番号は058-245-8104とされています。また、最寄りの労働基準監督署でも相談できます。
相談時には、いつから、どのような賃金が支払われているかを説明できるよう、給与明細や労働時間の記録を整理しておくと、状況を伝えやすくなります。
最低賃金を下回る賃金で働くことに同意していたとしても、その合意によって法律上の最低額を下回る部分が有効になるわけではありません。使用者には、不足している賃金との差額を支払う義務があります。
最低賃金違反の罰則については、地域別最低賃金を下回る賃金を支払った場合、最低賃金法により50万円以下の罰金が定められています。特定最低賃金に関する違反には、労働基準法による30万円以下の罰金が定められています。適用される法令や違反の内容によって扱いが異なります。
事業主にとっては、従業員の賃金を引き上げるだけでなく、人件費の増加に対応しながら業務効率を改善することも課題です。その支援制度の一つが「業務改善助成金」です。
業務改善助成金は、事業場内で最も低い賃金を一定額以上引き上げ、生産性向上につながる設備投資などを行った場合に、その費用の一部が助成される制度です。対象となる事業者や設備、賃金引き上げの条件などが定められています。
ただし、岐阜労働局の2026年度案内では、同年度の申請受付は終了しています。2026年10月28日時点で、これから申請できると決めつけることはできません。今後の制度利用を検討する事業主は、最新の募集要項や受付状況を確認する必要があります。
事業主が今すぐ取り組めるのは、従業員ごとの時給換算、雇用契約書や給与規程の見直し、給与計算システムの設定確認です。最低賃金の改定日をまたいで古い賃金設定が残っていないか、10月分の給与計算を含めて点検することが実務上のポイントです。
【岐阜県最低賃金】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:岐阜県最低賃金は2026年10月からいくらですか?
A1:2026年10月1日から、時間額1,121円です。2025年の1,065円から56円引き上げられました。
Q2:学生アルバイトや高校生にも1,121円が適用されますか?
A2:原則として適用されます。学生であることや年齢が若いことだけを理由に、最低賃金を下回る時給を設定することはできません。
Q3:月給制の場合、最低賃金をどう計算しますか?
A3:最低賃金の対象となる賃金を1か月平均所定労働時間で割り、時間額1,121円と比較します。残業代や通勤手当など、対象から除外する賃金を含めた総支給額で判断しないよう注意してください。
Q4:自動車・同附属品製造業では1,117円が適用されますか?
A4:2025年12月21日からの特定最低賃金は1,117円ですが、2026年10月1日以降は岐阜県最低賃金の1,121円がこれを上回るため、原則として1,121円が適用されます。
Q5:最低賃金を下回っている場合、どこに相談すればよいですか?
A5:岐阜労働局賃金室(058-245-8104)または最寄りの労働基準監督署に相談できます。給与明細、雇用契約書、勤怠記録などを用意しておくと、状況を説明しやすくなります。
まとめ:2026年の岐阜県最低賃金は給与確認と賃金管理が重要
2026年10月1日から、岐阜県最低賃金は時間額1,121円となりました。前年から56円の引き上げで、パートや学生アルバイトを含む県内の労働者に適用されます。
確認する際のポイントは、適用開始日、雇用形態、産業別最低賃金との比較、賃金の時間額換算です。特に月給制では、最低賃金の対象となる賃金と平均所定労働時間を正確に把握する必要があります。
労働者は給与明細と勤怠記録を照合し、疑問があれば岐阜労働局や労働基準監督署に相談しましょう。事業主は賃金規程や給与計算の設定を見直し、最低賃金を下回る従業員がいないか確認することが欠かせません。
最低賃金の引き上げは、働く人の賃金を守る基準であると同時に、企業の賃金管理や生産性向上を見直す契機でもあります。2026年の新しい基準に合わせて給与を点検し、労使双方が制度を正しく理解することが大切です。 (出典: 岐阜 県 最低 賃金(Yahoo!ニュース))