熱中症で発熱するのはなぜ?何度まで上がる?風邪との違いと応急処置を2026年最新情報で徹底解説
熱中症で発熱することはあります。暑い環境で体温調節がうまく働かなくなると、体内に熱が蓄積し、頭痛や吐き気、強いだるさに加えて、体温が大きく上昇することがあります。重症化すると意識障害やけいれんを起こし、命に関わる危険もあります。
注意したいのは、熱中症による高体温と、風邪やインフルエンザなどの感染症による発熱は、体温が上がる仕組みが異なることです。体温が何度なら熱中症なのか、発熱は何日続くのか、どこを冷やせばよいのかといった疑問に対し、厚生労働省、環境省、こども家庭庁の公的情報と、日本救急医学会の「熱中症診療ガイドライン2024」をもとに、2026年の最新情報を踏まえて解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:熱中症では発熱や40℃前後の高体温が起こることがあるものの、体温だけで重症度を判断することはできません。
- 要点2:頭痛、吐き気、めまい、異常な発汗、強い倦怠感は熱中症のサインです。意識がおかしい場合や自力で水分を飲めない場合は、直ちに119番へ。
- 要点3:応急処置は涼しい場所への移動、首・脇の下・足の付け根などの冷却、意識がはっきりしている人への水分・電解質補給が基本です。
【熱中症で発熱することはある?何度まで上がるのか】
熱中症で体温が上昇することは珍しくありません。軽症では体温の上昇が目立たない場合もありますが、重症化すると40℃前後、場合によってはそれ以上の危険な高体温に達することがあります。
ただし、「何℃以上なら熱中症」「何℃未満なら熱中症ではない」と一律に判断できる基準はありません。発症時の環境、運動や労働の強度、脱水の程度、本人の体調などによって症状は異なります。
熱中症による発熱は何度が目安?
一般的な発熱の目安として37.5℃以上という基準が使われることがありますが、熱中症の判断では、この数値だけに頼ることはできません。暑い場所にいた後に体温が上がり、頭痛や吐き気、めまいなどが現れた場合は、体温がそれほど高くなくても注意が必要です。
一方、日本救急医学会の「熱中症診療ガイドライン2024」では、重症度を判断する際に体温だけでなく、意識状態や臓器障害なども重視しています。例えば、体表温が40℃以上、または皮膚に明らかな熱感があり、重い意識障害を伴う場合は、最重症の熱中症を疑う重要な所見です。
これは医療現場での重症度分類に関する基準であり、一般の人が救急車を呼ぶまで待つための基準ではありません。意識がおかしい、けいれんがある、自力で水分を飲めないといった症状があれば、体温測定の結果にかかわらず救急要請が必要です。
高熱がなくても熱中症になる理由
熱中症は、必ずしも高熱から始まるわけではありません。初期には、立ちくらみや大量の発汗、筋肉のけいれん、手足のしびれなどが中心となることがあります。
また、屋外での運動だけでなく、冷房の効いていない室内で過ごしているときにも発症します。高齢者や子ども、体調不良の人などは、暑さへの対応が十分にできない場合があります。
厚生労働省も、熱中症は屋内外を問わず発症し、重症化すると生命に関わると注意を呼びかけています。体温の数字だけで安心せず、暑い環境にいたかどうかと、本人の症状を合わせて判断することが大切です。

【体温が上がる仕組みと風邪との違い】
熱中症と風邪は、どちらも体温が上がることがあります。しかし、体温が上がる原因は同じではありません。
熱中症では体内に熱がたまる
人間の体は、筋肉の活動や代謝によって常に熱を生み出しています。通常は汗を蒸発させたり、皮膚の血流を増やして熱を外へ逃がしたりすることで、体温を一定に保っています。
ところが、高温多湿の環境では汗が蒸発しにくくなります。さらに、激しい運動や労働によって熱が大量に発生したり、脱水によって体温調節が難しくなったりすると、熱の産生と放散のバランスが崩れます。
環境省の「熱中症の予防方法と対処方法」でも、環境、体の状態、行動という複数の要因が重なり、体温調節が追いつかなくなることが熱中症の発症につながると説明されています。
つまり、熱中症による高体温は、体が熱を十分に逃がせなくなった結果です。体温が上昇し続けると、脳や肝臓、腎臓などの重要な臓器に障害が生じる危険があります。
風邪による発熱は免疫反応
風邪などの感染症による発熱は、ウイルスなどの病原体に対する免疫反応の一つです。脳の体温調節機構が体温の設定を引き上げることで、発熱が起こります。
一方、熱中症では、外部からの熱や体温調節機能の破綻などによって体温が過度に上昇します。そのため、熱中症による高体温に対しては、解熱薬だけに頼るのではなく、体を物理的に冷やすことが重要です。
熱中症と風邪の症状を比較
| 比較項目 | 熱中症による高体温 | 風邪などの感染症による発熱 |
|---|---|---|
| 主な原因 | 高温環境、熱の蓄積、体温調節機能の不調 | ウイルスなどへの免疫反応 |
| 発症のきっかけ | 暑い場所での活動、脱水、室内の高温など | 病原体への感染など |
| 主な症状 | めまい、頭痛、吐き気、大量の発汗、筋肉のけいれん、強いだるさ | 発熱、のどの痛み、鼻水、せき、全身のだるさなど |
| 体温の上昇 | 重症では40℃前後以上の高体温になることがある | 病気の種類や個人の状態によって異なる |
| 基本的な対応 | 涼しい場所への移動、積極的な冷却、状態に応じた水分・電解質補給 | 休養、水分補給、症状や原因に応じた診療 |
この比較はあくまで一般的な傾向です。症状だけで両者を確実に区別することはできず、熱中症と感染症が同時に起きている可能性もあります。
特に、暑い場所にいた後に頭痛や吐き気、ふらつきが出た場合は、風邪かどうかを見極めようとして対処を遅らせないでください。まずは熱中症を疑い、涼しい場所への移動と冷却を始め、症状に応じて医療機関へつなぐことが重要です。
【熱中症の初期症状と頭痛・吐き気、子どもに出るサイン】
熱中症の症状は、軽い不調から意識障害まで幅広く、短時間で悪化することがあります。発熱の有無だけでなく、本人の行動や受け答え、汗のかき方にも注意しましょう。
見逃したくない初期症状
- めまい・立ちくらみ:暑い場所で立ち上がったときや活動中に、ふらつきや気が遠くなる感覚が出る。
- 大量の発汗:汗が止まらない、服がびっしょりになるなど、発汗が目立つ。
- 筋肉のけいれん:ふくらはぎなどの筋肉がつる、筋肉痛が起こる。
- 頭痛・吐き気:頭が痛い、気分が悪い、吐きそうになる、実際に嘔吐する。
- 強い倦怠感:体が重い、力が入らない、普段どおりに動けない。
- 体温上昇・皮膚の異常:体や皮膚が異常に熱い、赤く乾いている、汗のかき方がおかしい。
厚生労働省が示す熱中症の症状には、めまい、立ちくらみ、頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感などがあります。重症になると、返事がおかしい、意識を失う、けいれんが起こるといった症状が現れます。
頭痛や吐き気は、熱中症だけに特有の症状ではありません。しかし、暑熱環境でこうした症状が出た場合は、熱中症を疑う根拠になります。無理に仕事や運動を続けず、すぐに活動を中止してください。
子どもの熱中症は大人が変化に気づく
子どもは自分の不調をうまく説明できなかったり、遊びに夢中で異常を訴えなかったりすることがあります。こども家庭庁は、子どもの熱中症対策として、周囲の大人が顔色や汗の量、行動の変化に注意するよう呼びかけています。
特に、次のような変化が見られたら注意が必要です。
- 顔が赤く、体や皮膚が熱い。
- 汗を大量にかいている、または暑いのに汗をかいていない。
- いつもより元気がない、ぐったりしている。
- 頭痛や吐き気を訴える、気分が悪そうにしている。
- まっすぐ歩けない、呼びかけへの反応がおかしい。
- 水分を飲めない、飲もうとしない。
子どもに発熱がある場合も、体温の数字だけで判断してはいけません。反応が鈍い、呼吸がおかしい、けいれんがある、自力で飲めないといった症状は緊急性の高いサインです。
また、子どもを車内に短時間でも放置することは避けてください。車内は短時間で高温になる危険があり、窓を少し開けていても安全とは限りません。

【熱中症の発熱はいつまで?何日続く?受診の判断】
熱中症による発熱が何時間、あるいは何日続くかについて、すべての人に当てはまる決まった期間はありません。症状の重さ、脱水の程度、体内にたまった熱、臓器への影響などによって回復までの時間が変わるためです。
冷却後に改善しても油断は禁物
軽い症状であれば、涼しい環境で休み、体を冷やして適切に水分・電解質を補給することで改善する場合があります。しかし、体温が下がったことだけで、熱中症が完全に治ったとは判断できません。
頭痛や吐き気、強いだるさが続く、体温が再び上がる、普段どおりに動けないといった場合は、医療機関での評価が必要です。症状が改善しないときに「一晩寝れば治る」「明日まで待とう」と考えて受診を先延ばしにするのは避けてください。
特に、嘔吐が続く場合や自力で水分を摂取できない場合、意識や受け答えに異常がある場合は、日数を数えて様子を見る段階ではありません。救急要請を含め、速やかに医療につなぐ必要があります。
病院を受診する目安
次のような場合は、医療機関への受診を検討してください。
- 頭痛、吐き気、倦怠感などが冷却後も改善しない。
- 繰り返し嘔吐し、水分を十分に摂れない。
- 発熱や体の熱さが続いている、または再び悪化している。
- 尿が極端に少ないなど、脱水が疑われる。
- 子どもや高齢者に異常が見られ、普段の状態に戻らない。
意識障害やけいれんなどの緊急症状がなければ、受診先や受診方法を医療機関に相談する選択肢もあります。ただし、重い症状がある場合は、通常の外来受診を待たず119番へ連絡してください。
発熱が数日続いている場合には、感染症など別の病気が原因となっている可能性もあります。熱中症だと思い込まず、医療機関で原因を確認することが大切です。
【熱中症の発熱に対する応急処置:冷やす場所と水分補給】
熱中症が疑われたときは、体温が何度なのかを調べることよりも、まず安全な場所へ移動し、体を冷やすことを優先します。意識がはっきりしているかを確認し、危険な症状があれば同時に救急車を要請してください。
応急処置の基本は3つ
1.涼しい場所へ移動する
エアコンが効いた室内や風通しのよい日陰などに移動します。運動や作業を続けさせず、衣服を緩めて、熱がこもらないようにしてください。
2.体を冷やす
首の周り、脇の下、足の付け根など、太い血管が通る部分を冷やします。冷たいタオルや保冷剤などを活用し、皮膚を冷やしながら、扇風機やうちわで風を送る方法もあります。保冷剤はタオルなどで包み、皮膚に直接長時間当て続けないようにしましょう。
体温が高い場合や重症が疑われる場合には、できるだけ速やかに体を冷やすことが重要です。ただし、冷却方法に迷って救急車の要請を遅らせてはいけません。
3.意識がはっきりしていれば水分・電解質を補給する
大量に汗をかいた場合は、水分だけでなく塩分などの電解質も失われます。経口補水液などを少量ずつ補給する方法があります。無理に一度に大量に飲ませる必要はありません。
意識がもうろうとしている、呼びかけへの反応がおかしい、けいれんがある、飲み込むことが難しい場合は、口から水分を与えないでください。誤嚥の危険があるため、直ちに119番へ連絡し、救急隊の指示に従います。
経口補水液とスポーツドリンクはどう使い分ける?
経口補水液は、水分と電解質を補給するための飲料です。脱水状態に応じて利用されますが、すべての人が日常的に大量に飲むための飲料ではありません。
スポーツドリンクも水分や電解質を補給する手段になりますが、製品によってナトリウムや糖分の量が異なります。熱中症が疑われる場合は、本人が意識清明で安全に飲めることを確認し、状態に応じて選んでください。
腎臓や心臓の病気などで水分や塩分の摂取制限を受けている人は、自己判断で大量に摂取せず、医師の指示に従う必要があります。
熱中症の発熱に解熱薬は効く?
熱中症による高体温は、感染症による発熱とは仕組みが異なります。日本救急医学会の「熱中症診療ガイドライン2024」では、熱中症の治療に解熱薬を使用しないことが望ましいとされています。
解熱薬だけで体内に蓄積した熱を取り除くことは期待できません。自己判断で解熱薬を使って様子を見るのではなく、冷却と必要な医療を優先してください。別の病気による発熱が疑われる場合は、医療機関で原因を確認し、適切な治療を受けましょう。

【救急車を呼ぶ目安と2026年の公的な熱中症対策】
熱中症で特に注意すべきなのは、本人が症状を正しく伝えられなくなるほど重症化することです。本人が「大丈夫」と話していても、受け答えや歩き方に異常があれば、軽症とは限りません。
119番をためらわない症状
- 意識がおかしい:呼びかけへの反応が鈍い、返事がおかしい、意識がない。
- けいれん:全身のけいれんが起こっている。
- 自力で水分を飲めない:意識状態が悪い、飲み込めない、嘔吐などで水分補給ができない。
- 強い脱力や倦怠感:ぐったりして動けない、普段どおりに歩けない。
- 高体温と異常な言動:体が異常に熱く、意識や行動にも変化がある。
総務省消防庁や厚生労働省は、意識がない、自力で水分を摂取できない、けいれんがあるといった場合には、ためらわず救急車を呼ぶよう案内しています。
救急車を待つ間も、可能な範囲で涼しい場所へ移動させ、衣服を緩めて冷却を続けてください。ただし、意識のない人に飲み物を与えたり、無理に立たせて移動させたりしないでください。
2026年に確認したい公的情報
熱中症対策の基本は、2026年も変わりません。厚生労働省は、こまめな水分・塩分補給、暑さを避けること、体調不良時に無理をしないこと、熱中症が疑われる人への冷却と適切な水分補給を呼びかけています。
医療面では、日本救急医学会の「熱中症診療ガイドライン2024」が重要な基準です。Mindsガイドラインライブラリでは、2026年8月18日更新の掲載情報で同ガイドラインが最新版として紹介されています。重症度の判断や治療では、体温だけでなく意識状態、臓器障害、冷却の必要性などを総合的に考えることが重視されています。
予防については、環境省の熱中症予防情報サイトで暑さ指数(WBGT)や熱中症警戒アラートを確認できます。2026年度の熱中症警戒アラートの発表は、同サイトの案内では10月21日午前5時をもって終了し、次年度の情報提供は4月下旬開始予定とされています。ただし、アラートの発表期間外であっても、気温や湿度が高い室内、運動中、体調不良時などに熱中症が起こる可能性はあります。
日常生活では、次の対策を継続してください。
- 室内でも温度や暑さ指数を確認し、エアコンを適切に使う。
- のどが渇く前から、こまめに水分を補給する。
- 大量に汗をかいたときは、状態に応じて塩分や電解質も補う。
- 暑い時間帯の無理な運動や作業を避け、休憩を確保する。
- 子どもや高齢者など、体調の変化を自分で把握しにくい人を周囲が見守る。
公的情報を確認する際は、厚生労働省の「熱中症予防のために」、環境省の「熱中症予防情報サイト」、こども家庭庁の「みんなで見守り『こどもの熱中症』を防ぎましょう!」などを参考にすると、予防から応急処置までの基本を確認できます。
【熱中症発熱】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:熱中症で発熱する場合、体温は何度まで上がりますか?
A1:軽症では体温の上昇が目立たないこともありますが、重症では40℃前後、場合によってはそれ以上の高体温になることがあります。体温だけでは重症度を判断できないため、意識障害やけいれん、自力で飲めないなどの症状があれば、体温にかかわらず救急要請してください。
Q2:熱中症の発熱は何日続きますか?
A2:何日で治るという一律の目安はありません。症状が軽く、適切な冷却などで改善する場合もありますが、頭痛や吐き気、だるさ、発熱が続く場合や、いったん改善してから悪化した場合は医療機関を受診してください。意識の異常などがあれば、日数に関係なく119番が必要です。
Q3:熱中症による発熱と風邪の発熱は、どう見分ければよいですか?
A3:暑い環境にいた後に、めまい、異常な発汗、筋肉のけいれん、頭痛、吐き気などが現れた場合は熱中症が疑われます。一方、のどの痛みや鼻水、せきなどは感染症を考える手がかりになります。ただし、症状だけで確実に見分けることはできず、両方が同時に起こる可能性もあります。熱中症が疑われる場合は、冷却と必要な受診を優先してください。
まとめ:【プロの結論】熱中症の発熱は体温より症状で判断する
熱中症では発熱や高体温が起こり、重症化すると40℃前後以上に達することもあります。ただし、何度なら熱中症と決められるわけではなく、初期には高熱が目立たない場合もあります。
特に重要なのは、暑い環境にいた後の頭痛、吐き気、めまい、強い倦怠感、異常な発汗などを見逃さないことです。風邪との違いがわからない場合も、熱中症の可能性があれば、まず涼しい場所に移動して体を冷やしてください。
発熱が何日続くかを待つのではなく、冷却しても症状が改善しない場合や、繰り返し吐く場合には早めに医療機関へ相談しましょう。意識がおかしい、けいれんがある、自力で水分を飲めない場合は、直ちに119番へ連絡することが必要です。
熱中症の対応で優先すべきなのは、体温の数字だけで判断せず、異常に早く気づき、冷却を始め、必要な医療につなぐことです。厚生労働省や環境省などの公的情報を日頃から確認し、本人だけでなく、子どもや高齢者など周囲の人の体調変化にも目を配ることが、重症化を防ぐための基本になります。 (出典: 熱中 症 発熱(Yahoo!ニュース))