介護用品レンタルは月いくら?2026年の費用相場・対象品目・介護保険を徹底解説
介護用品レンタルは、車いすや介護ベッド、手すりなどを必要な期間だけ利用でき、購入費用や身体状況の変化に伴う買い替え負担を抑えられるサービスです。介護保険が適用されれば、対象となる福祉用具のレンタル費用の自己負担は原則1割、一定以上の所得がある人は2割または3割になります。ただし、すべての介護用品が保険の対象になるわけではなく、要介護度や商品の種類によって利用条件が異なります。
2026年10月時点で押さえておきたいのは、厚生労働省が定める福祉用具貸与の対象品目、商品ごとの貸与価格の上限、そして2024年4月に始まった一部商品のレンタル・購入選択制です。車いすや介護ベッドの月額料金、購入との費用比較、申し込み手順、事業者選びまで、公的制度と実際の料金目安をもとに整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 費用の目安:車いすは月額約7,370円、介護ベッドは約8,700円が全額料金の参考値。1割負担なら、それぞれ約737円、約870円です。
- 利用条件:介護保険の福祉用具貸与は原則として要支援・要介護認定を受けた人が対象ですが、要介護度によって借りられる品目が異なります。
- 失敗しない選び方:レンタルと購入の損益だけでなく、身体状況の変化、試用・調整、メンテナンス、介護保険の適用条件まで確認することが大切です。
【まず確認】介護用品レンタルは介護保険でどこまで利用できる?
介護保険制度における介護用品レンタルの正式なサービス名は「福祉用具貸与」です。厚生労働省の「福祉用具・住宅改修」および「介護サービス情報公表システム」では、在宅での自立した生活を支え、本人の負担や家族の介護負担を軽減するサービスとして位置付けられています。
福祉用具貸与の対象は、付属品を含めて13種目です。一般的な介護用品売り場にある商品であっても、介護保険の対象品目や対象製品の基準に該当しなければ、保険給付を受けられない場合があります。
主な対象品目は次のとおりです。
- 車いす:自走用・介助用などの車いす、車いす付属品
- 介護ベッド:特殊寝台、マットレスやサイドレールなどの付属品
- 床ずれ・体位変換対策:床ずれ防止用具、体位変換器
- 移動・転倒対策:手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえ
- 見守り・介助:認知症老人徘徊感知機器、移動用リフト
- 排泄支援:自動排泄処理装置
ここで注意したいのは、手すりや歩行器のように比較的軽度の人でも利用しやすい用具と、車いすや特殊寝台のように原則として一定以上の要介護度が求められる用具があることです。必要性があっても、認定区分だけで保険適用が自動的に決まるわけではありません。
また、入浴用いす、腰掛便座、入浴補助用具などは、原則としてレンタルではなく「特定福祉用具販売」の対象です。購入を選ぶ場合は、販売事業者や自治体の手続きについて別途確認する必要があります。

【2026年最新】介護用品レンタルの費用相場と自己負担額
介護用品レンタルの費用は、商品や機能、型式、事業者が設定する貸与価格によって異なります。全国一律の料金表があるわけではありませんが、月額料金の目安を知っておけば、見積もりを比較するときに役立ちます。
以下は、厚生労働省の介護給付費等実態統計の単位数をもとに、2026年5月審査分を30日分に換算し、1単位10円として算出した全国平均の参考値です。個別商品の料金や実際の請求額を保証するものではありません。
| 福祉用具の種類 | 月額料金の目安(全額) | 1割負担の目安 |
|---|---|---|
| 車いす | 約7,370円 | 約737円 |
| 介護ベッド(特殊寝台) | 約8,700円 | 約870円 |
| ベッド付属品(1点) | 約1,310円 | 約131円 |
| 手すり | 約3,360円 | 約336円 |
| 歩行器 | 約3,200円 | 約320円 |
| 歩行補助つえ | 約1,110円 | 約111円 |
| スロープ | 約2,660円 | 約266円 |
例えば、車いすの月額料金が7,370円の場合、1割負担なら約737円、2割負担なら約1,474円、3割負担なら約2,211円が計算上の目安になります。介護ベッドなら、全額料金が月額8,700円の場合、1割負担で約870円、2割負担で約1,740円、3割負担で約2,610円です。
ただし、介護ベッドは本体だけでなく、マットレスやサイドレールなどの付属品を組み合わせて利用するケースが一般的です。本体のレンタル料金だけを見て予算を決めると、想定より高くなる可能性があります。必要な付属品を含めた月額総額で比較してください。
介護保険の自己負担割合は、原則1割、一定以上の所得がある人は2割または3割です。負担割合は本人の所得などに応じて決まり、介護保険負担割合証で確認できます。
さらに、福祉用具貸与の費用は、居宅サービスの区分支給限度基準額との関係にも注意が必要です。訪問介護や通所介護など、ほかの介護保険サービスと組み合わせて利用する場合、限度額を超えた部分は原則として全額自己負担になります。
2026年の貸与価格の上限は商品ごとに設定
厚生労働省は、福祉用具の貸与価格の適正化を目的に、2018年10月から商品ごとの全国平均貸与価格と上限価格を公表しています。上限は一律の金額ではなく、商品コードごとに設定されます。
制度上は、全国平均貸与価格に標準偏差を加えた水準を上限とする仕組みです。新商品については原則3か月ごとに公表され、既に上限が設定された商品の見直しは原則3年ごとに行われます。
2026年10月時点では、厚生労働省が2026年4月10日に更新した同年10月適用分の一覧が確認対象です。2026年7月22日には、2027年1月から適用される新商品分も公表されています。レンタルを申し込む際は、商品名だけでなく型式や商品コードを照合し、最新の貸与価格と上限を確認することが大切です。
【要介護度別】レンタル利用条件と保険適用外になりやすいケース
介護用品レンタルは、介護保険の認定を受けていれば、どの用具でも自由に借りられる制度ではありません。厚生労働省の対象品目に関する案内では、要支援1・2および要介護1の人は、特定の用具を除いて原則として給付対象外とされています。
要支援1・2、要介護1でも原則利用しやすい品目は、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえです。ただし、介護保険サービスとして利用するには、本人の状態や生活環境に応じた必要性の判断と適切なケアプランが前提になります。
一方、車いすやその付属品、特殊寝台やその付属品、床ずれ防止用具、体位変換器、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフトなどは、要支援1・2および要介護1では原則として保険給付の対象になりません。
自動排泄処理装置については、尿のみを自動的に吸引するものを除き、要介護2・3の人も原則として給付対象外です。対象となるかどうかは、機器の種類や認定区分を確認する必要があります。
ただし、これらは一律に利用できないという意味ではありません。身体状況などが一定の条件に該当する場合、認定調査の基本調査結果に基づく判断や、医師の所見、ケアマネジメントの判断などを踏まえ、市区町村への確認・申請を経て例外的に給付対象となることがあります。
重要なのは、必要な用具を自己判断で注文する前に、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員へ相談することです。保険適用の条件を満たすか、例外給付の手続きが必要かを先に確認すれば、想定外の全額負担を避けやすくなります。
【レンタルと購入を比較】どちらがお得?2024年開始の選択制も解説
福祉用具は、長く使うなら購入のほうが安くなる場合もあれば、身体状況が変わりやすい時期にはレンタルのほうが合理的な場合もあります。費用だけでなく、利用期間、適合性、メンテナンス、交換のしやすさを含めて判断する必要があります。
厚生労働省は2024年4月から、一部の福祉用具について貸与と販売の選択制を導入しました。対象となるのは、固定用スロープ、歩行器(歩行車を除く)、単点杖(松葉づえを除く)、多点杖です。利用者は、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員からメリット・デメリットの説明を受け、レンタルと購入のいずれかを選べます。
この制度は、利用者の経済的負担を軽減しながら、身体状況に合った用具を安全に使えるようにすることを目的としています。レンタルか購入かを単純に価格だけで決めるのではなく、医師などの専門職の意見や、今後の身体状況の見通しも踏まえて選択する仕組みです。
レンタルが向いているのは、次のようなケースです。
- 退院直後など、必要な用具や利用期間がまだ定まっていない
- リハビリや病状の変化により、用具の種類や高さ、機能を変更する可能性がある
- 購入時のまとまった支出を抑えたい
- 専門家による適合確認や、利用中の調整・メンテナンスを重視したい
購入を検討しやすいのは、次のようなケースです。
- 長期間、同じ種類の用具を使用する見込みがある
- 対象となる選択制の用具で、購入後も身体状況に合った使用が見込める
- 購入費用とレンタル費用の累計を比較し、購入のほうが合理的と判断できる
ただし、介護保険の対象だからといって、どの介護用品でも購入費用が給付されるわけではありません。特定福祉用具販売の対象には、腰掛便座、入浴補助用具、簡易浴槽、自動排泄処理装置の交換可能部品、排泄予測支援機器、移動用リフトのつり具の部分などがあります。これらに、選択制の対象となる4品目を加えた品目が販売の対象です。
特定福祉用具販売の購入費用は、介護保険の対象となる支給限度基準額が原則として同一年度内10万円です。限度額内で保険給付が適用され、自己負担は原則1割、一定以上の所得がある人は2割または3割となります。限度額を超える部分は全額自己負担となるため、購入前に自治体や販売事業者へ確認してください。
【申し込み手順】ケアマネジャーへの相談から利用開始まで
介護用品レンタルを介護保険で利用する場合、基本となるのは、介護認定、ケアプランの作成、福祉用具の選定、契約、納品・調整という流れです。既に介護保険サービスを利用しているかどうかによって、相談先や具体的な手続きが変わります。
- 介護認定を確認する:認定を受けていない場合は、市区町村の介護保険担当窓口などで要介護認定を申請します。相談先が分からなければ、地域包括支援センターに問い合わせます。
- ケアマネジャーに相談する:現在困っている動作、転倒の不安、介助する人の負担、住環境などを伝えます。要支援の人は、地域包括支援センターなどを通じて介護予防ケアプランの相談を進めます。
- 福祉用具専門相談員と用具を選ぶ:本人の身体状況、使う場所、動線、介助方法を確認し、適切な商品を検討します。可能であれば、実際の使用環境に合わせた適合確認や試用について相談します。
- ケアプラン・契約を確認する:利用目的、対象商品、貸与価格、自己負担額、利用開始日、契約条件を確認して契約します。
- 納品・設置・使用説明を受ける:車いすや介護ベッドの高さ・操作方法、手すりの設置位置などを確認し、安全に使用できる状態に調整してもらいます。
利用開始後も、用具が身体状況や生活環境に合っているかを定期的に確認することが大切です。2024年度の介護報酬改定では、貸与計画におけるモニタリングの実施時期の明確化や、モニタリング結果の記録・ケアマネジャーへの交付などが盛り込まれました。
また、レンタルと購入の選択制の対象品目を貸与する場合は、福祉用具専門相談員が利用開始後6か月以内に少なくとも1回モニタリングを行い、貸与を継続する必要性を検討することになっています。利用開始後に身体状況が変わった場合も、自己判断で使い続けず、担当者へ相談してください。
なお、介護認定を受けていない人や、介護保険の対象条件を満たさない人でも、民間サービスとしてレンタルできる場合があります。その場合は、原則として介護保険による給付を前提とせず、事業者の料金体系を確認する必要があります。
【失敗しない業者選び】料金・評判・メンテナンスの確認点
介護用品レンタル業者を選ぶ際は、月額料金の安さだけで判断しないことが重要です。用具が本人の身体に合っていなければ、転倒や操作ミスにつながるおそれがあり、安く借りられても安心して使えない可能性があります。
厚生労働省が示す福祉用具専門相談員の役割には、本人の希望、心身の状況、生活環境を踏まえた選定、適合確認、使用方法の助言などが含まれます。事業者を比較する際は、こうした専門的な対応を十分に受けられるかを確認してください。
契約前に確認したいポイントは、次の6項目です。
- 介護保険への対応:指定を受けた福祉用具貸与事業者か、ケアマネジャーと連携して手続きを進められるか
- 料金の透明性:月額料金、付属品の費用、自己負担額、契約条件が明確か
- 適合確認と調整:本人の体格、移乗動作、居室の広さ、廊下や段差などを踏まえて選定してくれるか
- 故障・不具合への対応:修理、交換、点検の窓口や対応時間が明確か
- 衛生管理:返却品の洗浄・消毒や保管方法について説明があるか
- 解約・変更条件:入院、施設入所、認定区分の変更などがあった場合の連絡方法や費用が分かるか
インターネット上の口コミや評判を参考にする場合も、星の数だけでなく、具体的な対応内容に注目しましょう。「納品が早かった」「操作方法の説明が分かりやすかった」「不具合への対応が明確だった」といった情報は比較材料になります。ただし、口コミは個々の利用経験に基づくものであり、すべての利用者に同じ対応が保証されるわけではありません。
見積もりを取るときは、同じ用途の用具を比較することも欠かせません。例えば、車いすなら自走用か介助用か、介護ベッドなら背上げや高さ調整の機能、付属品の構成が同じかを確認します。異なる機能の商品を月額料金だけで比較すると、必要な性能を見落とすことがあります。
さらに、厚生労働省が公表する貸与価格の上限一覧と、事業者が提示する商品コード・料金を照合してください。見積もりに疑問があれば、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員に説明を求め、複数の事業者から見積もりを取ることも有効です。
【介護用品レンタル】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:介護用品レンタルは要介護認定を受けていなくても利用できますか?
A1:民間のレンタルサービスであれば利用できる場合があります。ただし、介護保険の福祉用具貸与として給付を受けるには、原則として要支援・要介護認定や対象品目などの条件を満たす必要があります。保険適用を希望する場合は、先に市区町村や地域包括支援センターなどに相談してください。
Q2:介護ベッドや車いすは、要支援1・2でもレンタルできますか?
A2:要支援1・2では、介護ベッドや車いすは原則として介護保険の給付対象外です。ただし、身体状況などが所定の条件に該当し、必要な判断や市区町村への確認・申請を経て例外的に給付対象となる場合があります。まずはケアマネジャーなどに相談しましょう。
Q3:介護用品レンタルと購入は、どちらが安くなりますか?
A3:利用期間や商品の種類によって異なります。身体状況が変化しやすい場合や、適合確認・交換を重視する場合はレンタルが向いています。一方、長期間使う見込みがある用具では、購入のほうが費用を抑えられることもあります。固定用スロープや対象となる歩行器・杖などは貸与と販売の選択制の対象なので、購入費用と月額料金の累計を比較し、専門職の意見も踏まえて選んでください。
まとめ:【プロの結論】2026年に失敗しない介護用品レンタルの判断基準
介護用品レンタルを賢く利用するには、月額料金だけでなく、介護保険の適用条件、要介護度、商品の機能、使用期間、メンテナンスまで含めて判断する必要があります。車いすや介護ベッドの全国平均を参考にすると費用のイメージはつかめますが、実際の請求額は商品や付属品の組み合わせ、自己負担割合によって変わります。
2026年10月時点では、厚生労働省が公表する商品ごとの貸与価格上限を確認することに加え、2024年4月に始まった一部福祉用具の貸与・販売選択制を理解しておくことも大切です。長期利用が見込まれる場合は購入も比較し、身体状況が変化する可能性がある場合はレンタルの柔軟性を重視しましょう。
プロの結論は、まずケアマネジャーに相談し、福祉用具専門相談員と本人の生活に合った商品を選び、総額と契約条件を書面で確認することです。料金、適合性、安全性、メンテナンス体制の4点を比較すれば、費用を抑えながら安心して使える介護用品を選びやすくなります。 (出典: 介護 用品 レンタル(Yahoo!ニュース))