東京二十三区とは?2026年版・23区一覧、読み方、地図と行政の仕組み、歴史を徹底解説
「東京二十三区」と「東京23区」は何が違うのでしょうか。東京都区部を構成する23の区は、単に東京の中心部を地理的に分けた区域ではありません。それぞれに区長と区議会があり、住民に身近な行政サービスを担う、独自の制度を持った地方公共団体です。
2026年現在、東京都は23の特別区に加え、多摩地域と島しょ地域から構成されています。東京都総務局の公文書館資料をたどると、東京の区は15区から35区へと変化し、1947年に現在の23区体制へ移行した歴史が見えてきます。区名の一覧や読み方だけでなく、地図上の位置関係、多摩地域・島しょ部との違い、特別区ならではの行政制度まで整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 基本情報:東京二十三区は「東京都区部」とも呼ばれ、23の特別区で構成される区域。
- 行政の特徴:各区には区長と区議会がある一方、消防や上下水道などの一部業務は東京都が担う。
- 歴史の要点:東京の区は15区から35区へと拡大し、1947年8月に現在の23区体制が成立した。
【基本を解説】東京二十三区とは?読み方と東京都区部の意味
東京二十三区の読み方は「とうきょうにじゅうさんく」です。一般的には「東京23区」と表記され、行政や地理の説明では「東京都区部(とうきょうとくぶ)」という名称も使われます。
東京都区部とは、東京都の東部を中心に広がる23の特別区から構成される区域を指します。新宿、渋谷、銀座、浅草などの繁華街や商業地域だけでなく、住宅地、公園、工業地域、臨海部なども含まれています。
押さえておきたいのは、「東京都」と「東京23区」は同じ範囲を指す言葉ではないという点です。東京都は区部だけでなく、西側の多摩地域や、伊豆諸島・小笠原諸島などの島しょ地域も含む広域の地方公共団体です。
また、東京23区は法律上の「特別区」であり、一般的な市の内部に置かれる行政区とは制度が異なります。各区が独自の区長、区議会、行政組織を持ち、住民に近い立場で地域の課題に対応しています。
「東京都区部」「東京23区」「東京特別区」は、基本的には同じ23区の区域を指す表現です。ただし、「特別区」という言葉は行政制度上の性格を強調するときに使われます。

【一覧・読み方・地図】東京23区の名前を正確に覚える
東京23区の正式な区名は、千代田区から江戸川区までの23区です。東京都の公式な区市町村情報でも、これらの区が区部を構成する自治体として整理されています。
まずは、区名と読み方を一覧で確認しましょう。以下は東京都の公的資料で使われる並び順に沿った一覧です。
- 千代田区(ちよだく)
- 中央区(ちゅうおうく)
- 港区(みなとく)
- 新宿区(しんじゅくく)
- 文京区(ぶんきょうく)
- 台東区(たいとうく)
- 墨田区(すみだく)
- 江東区(こうとうく)
- 品川区(しながわく)
- 目黒区(めぐろく)
- 大田区(おおたく)
- 世田谷区(せたがやく)
- 渋谷区(しぶやく)
- 中野区(なかのく)
- 杉並区(すぎなみく)
- 豊島区(としまく)
- 北区(きたく)
- 荒川区(あらかわく)
- 板橋区(いたばしく)
- 練馬区(ねりまく)
- 足立区(あだちく)
- 葛飾区(かつしかく)
- 江戸川区(えどがわく)
読み間違えやすい区名としては、文京区の「ぶんきょうく」、台東区の「たいとうく」、墨田区の「すみだく」、江東区の「こうとうく」、豊島区の「としまく」などが挙げられます。また、大田区は「おおたく」であり、「おおだく」ではありません。
地図で東京23区を把握するときは、区名の順番だけでなく、皇居周辺から東西南北へ広がる位置関係を意識すると理解しやすくなります。
- 都心部:千代田区、中央区、港区など。政治・行政や企業活動の中枢となる地域が広がります。
- 東部:台東区、墨田区、江東区、葛飾区、江戸川区など。下町の歴史を持つ地域から臨海部まで、多様な街並みが見られます。
- 西部:新宿区、渋谷区、中野区、杉並区、練馬区など。業務・商業地域と住宅地が連続しています。
- 南部:品川区、目黒区、大田区、世田谷区など。商業・工業地域、住宅地、臨海部が共存しています。
- 北部:北区、板橋区、足立区、荒川区など。住宅地や交通拠点を中心に、それぞれ異なる地域特性があります。
これらは地図を理解するための大まかな整理であり、法律上の行政区分を示すものではありません。実際の地域区分は、東京都の施策や調査の目的によって異なります。
もう一つ、意外に知られていないのが、区名の一覧順には歴史的な由来があることです。東京都総務局の公文書館資料によると、旧15区時代の並び方を基本に、旧市域から周辺の旧郡部へと「の」の字を描くような順序が引き継がれています。そのため、現在の一覧は単純な五十音順でも、人口順でも、地図上の北から南への順番でもありません。
【違いを比較】東京23区と多摩地域・島しょ部は何が違う?
東京都の区域は、大きく「区部」「多摩地域」「島しょ地域」の3つに分けて理解できます。いずれも東京都内ですが、行政の単位も地理的な特徴も異なります。
多摩地域は、東京23区の西側に広がる地域です。八王子市、立川市、町田市、武蔵野市、三鷹市などの26市と、町・村を合わせた30市町村で構成されています。東京都の多摩の魅力発信プロジェクトでも、自然環境、交通、子育て・教育環境など、地域ごとの特色が紹介されています。
多摩地域では、市や町、村がそれぞれ基礎自治体として行政を担います。東京23区と違い、一般的な市町村の制度が適用されるため、行政サービスの担当範囲や税財政の仕組みも異なります。
一方、島しょ地域は、伊豆諸島と小笠原諸島などからなる地域です。東京都が紹介する地域区分では、大島町、八丈町、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、青ヶ島村、小笠原村の9町村が含まれます。
島しょ地域は、海上交通や航空交通への依存度、島ごとの自然環境、災害への備えなど、都市部とは異なる行政課題を抱えています。東京都内であっても、23区と同じ生活環境や行政上の条件があるわけではありません。
3地域の違いを整理すると、次のようになります。
- 東京23区:特別区という制度に基づき、区ごとの自治と東京都による広域行政を組み合わせる。
- 多摩地域:市町村が基礎自治体として、地域の行政サービスを担う。
- 島しょ地域:町村が行政を担い、島の地理的条件や交通事情に対応した施策が求められる。
つまり、「東京都内だから行政制度も同じ」と考えるのは正確ではありません。住所が23区内か、多摩地域か、島しょ地域かによって、行政サービスの窓口や担当主体が変わる場合があります。

【行政の仕組み】特別区協議会と東京23区の自治はどう成り立つ?
東京23区の最大の特徴は、一般的な市町村と同じように住民自治を担いながら、大都市として一体的に運営する必要のある業務を東京都と分担していることです。
東京都の公式資料「都政のしくみ/都と区市町村」によると、特別区は基礎的な地方公共団体として、東京都が処理するものを除き、一般的に市町村が担う事務を処理します。各区には区長、区議会、行政組織があり、地域の事情に応じて行政サービスを提供しています。
例えば、住民に身近な福祉、子育て、地域の生活環境に関する行政は、各区が中心となって対応します。一方、東京都は上下水道や消防など、大都市全体で一体的に運営する必要がある業務を担います。実際の担当範囲は、法律や制度上の役割分担によって決まります。
この分担があるため、東京23区の行政は「区だけですべてを決める仕組み」でも、「東京都がすべてを決める仕組み」でもありません。区と都が、それぞれの権限と財源に基づいて行政を進めています。
特別区協議会は、23区に関する情報提供や調査研究などを通じ、特別区の制度や行政への理解を支える公益財団法人です。23区の行政を一つの組織が直接運営しているという意味ではありません。
また、名称が似ている「都区協議会」との違いにも注意が必要です。東京都の公式説明によると、都区協議会は、東京都と特別区の連絡調整を図るために地方自治法に基づいて設置された機関です。財政調整など、都と区の関係に関わる協議を行います。
特別区の制度を理解するうえでは、自治権だけでなく、財源の配分も重要です。23区の区域では、市町村税の一部が都税とされる特例があり、東京都と特別区の間、さらに区相互の財源の均衡を図る「都区財政調整制度」が設けられています。
東京都の説明では、この制度は、区ごとの行政需要や税収の違いを踏まえ、住民サービスを安定的に提供できるようにする仕組みです。2025年度からは、都区財政調整の財源配分における特別区側の配分割合が56%に変更されています。
ここで比較しておきたいのが、政令指定都市の区との違いです。横浜市や大阪市などの政令指定都市にも「区」がありますが、こちらは市の内部組織として設けられた行政区です。
- 東京23区の特別区:区長と区議会を持つ独立した基礎的地方公共団体。
- 政令指定都市の区:市の内部を分ける行政区で、区そのものに独立した自治体としての区長選挙や区議会はない。
この違いは、単なる呼び方の問題ではありません。予算や行政サービスの決定、住民の意見を反映する仕組みなど、自治のあり方に関わる重要な違いです。
【歴史を年表で整理】東京府・東京市から現在の23区体制へ
現在の東京23区は、最初から23区だったわけではありません。江戸から東京へと都市が変化し、市街地が拡大するなかで行政区画も何度も再編されました。
東京都総務局の公文書館が公開する「大東京35区物語」などの資料に沿って、東京府、東京市、東京都の制度変遷を整理します。
| 時期 | 主な出来事 | 現在の23区との関係 |
|---|---|---|
| 1868年(明治元年) | 東京府が設置される | 近代の東京の行政区画が整備されていく出発点 |
| 1878年(明治11年) | 東京府内に15区が置かれる | 現在の23区につながる区制の原形が成立 |
| 1889年(明治22年) | 15区の区域に東京市が設置される | 東京市の内部に区が置かれる体制となる |
| 1932年(昭和7年) | 周辺5郡82町村を東京市に編入し、35区体制となる | 市街地の拡大に伴い、現在の区部の広い範囲が市域に組み込まれる |
| 1943年(昭和18年) | 東京都制が施行され、東京府と東京市が廃止される | 東京都が設置され、35区は都の下部組織として存続 |
| 1947年(昭和22年)3月15日 | 35区が22区に整理統合される | 戦後の区の再編が進む |
| 1947年(昭和22年)8月1日 | 板橋区から練馬区が分離する | 現在の23区体制が成立 |
| 2000年(平成12年) | 地方自治法改正により特別区の自主性・自律性が強化される | 特別区が基礎的な地方公共団体として位置付けられる |
特に大きな転換点は、1932年と1943年、そして1947年です。
1932年には、都市化によって拡大した市街地に対応するため、周辺の町村が東京市に編入され、区の数は15から35へ増えました。その後、1943年の東京都制によって東京府と東京市が廃止され、東京都が設置されます。
さらに1947年、戦災後の復興や地方制度の改正を背景に35区が再編されました。同年3月に22区となり、8月に板橋区から練馬区が分離したことで、23区体制が成立します。
ただし、1947年に現在の23区が成立した時点で、今日と同じ自治権がすべて整っていたわけではありません。その後も都と区の役割分担や財政制度の見直しが続きました。
東京都の公式資料によれば、1965年の地方自治法改正では都区財政調整制度が整備され、1975年の改正では区長の公選制が復活しました。そして2000年の改正によって、特別区は基礎的な地方公共団体として位置付けられ、一般廃棄物の収集・運搬・処分などの事務も東京都から区へ移管されました。
こうした経緯から、東京23区の行政制度は、都市全体の一体性を確保することと、地域ごとの自治を充実させることの両立を目指して発展してきたと分かります。

【都市の構造】新宿副都心と東京の中心業務地区はどう違う?
東京23区を理解するには、行政区画だけでなく、都市機能の集まり方にも目を向ける必要があります。東京の中心は一つの区だけに収まっているわけではなく、複数の業務・商業拠点が役割を分担しています。
「中心業務地区」は、英語のCentral Business Districtを略したCBDに当たる概念で、企業の本社、金融機関、オフィス、商業施設などが集中する地域を指します。東京では、丸の内・大手町周辺などが代表的な業務集積地として知られています。
一方、新宿副都心は、新宿駅周辺、とりわけ西新宿の高層オフィス街や東京都庁を含む都市機能の集積を指す言葉です。東京の業務機能を都心部だけに集中させず、複数の拠点に展開してきた都市構造を理解するうえで重要な地域です。
「副都心」という名称は、行政上の独立した区域名ではありません。新宿区という行政区画のなかに、業務・商業・交通などの都市機能が集積したエリアがある、という関係です。
また、渋谷や池袋などにも大きな商業・業務拠点があります。東京23区の都市構造を理解するときは、区名と都市機能の名称を同一視せず、行政区画と経済活動の集積地を区別することが大切です。
こうした複数拠点型の構造は、交通網や企業立地、居住地の広がりとも関係しています。区ごとに特色がある一方、通勤、物流、防災、環境対策などは区境を越えて影響し合うため、東京都と各区の連携が欠かせません。
【プロの結論】 東京23区を理解するための判断基準は、「地理」「自治制度」「都市機能」の3つを分けて考えることです。地図で位置を確認し、行政サービスの担当主体を押さえ、さらに新宿副都心や丸の内などの都市機能の集積地を把握すると、東京という都市の仕組みを立体的に理解できます。
【東京二十三区】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:東京二十三区と東京23区は違うものですか?
A1:基本的に同じものです。東京二十三区は「とうきょうにじゅうさんく」と読み、東京都区部を構成する23の特別区を指します。
Q2:東京23区はなぜ23区なのですか?
A2:もともとは15区から始まり、1932年に35区へ拡大しました。戦後の1947年3月に22区へ再編され、同年8月に板橋区から練馬区が分離したことで23区となりました。
Q3:東京23区と政令指定都市の区は何が違いますか?
A3:東京23区は、それぞれ区長と区議会を持つ特別区という地方公共団体です。一方、政令指定都市の区は市の内部組織であり、区そのものが独立した自治体として区長や区議会を持つ仕組みではありません。
Q4:東京都区部に多摩地域や島しょ部は含まれますか?
A4:含まれません。東京都区部は23の特別区からなる区域です。多摩地域と島しょ地域も東京都に属しますが、区部とは異なる地域区分です。
Q5:東京23区の行政は東京都と各区のどちらが担っていますか?
A5:業務によって異なります。各区は住民に身近な行政サービスを担い、東京都は上下水道や消防など、大都市として一体的に運営する必要がある業務を担います。税財源についても、都区財政調整制度などを通じて役割分担が行われています。
まとめ:東京23区を理解するために押さえたい3つのポイント
東京二十三区とは、東京都区部を構成する23の特別区のことです。区名の読み方や地図上の位置を覚えるだけでなく、東京都全体における区部・多摩地域・島しょ地域の違いを理解すると、行政区分の全体像が見えてきます。
また、東京23区は、一般的な市町村や政令指定都市の行政区とは異なる自治制度を持っています。各区が住民に近い行政を担う一方、東京都が広域行政や大都市の一体的な運営を支え、財政面でも都区財政調整制度によって役割分担を行っています。
その背景には、東京府と東京市の時代から続く行政制度の変遷があります。15区から35区へ、そして1947年の23区体制へと変わった歴史は、東京が都市として拡大し、行政のあり方を調整してきた過程そのものです。
東京23区の情報を調べるときは、住所や区名だけで判断せず、行政サービスの担当主体、地理的な位置、都市機能の集積を合わせて確認することが大切です。これら3つの視点を持てば、東京の地域構造や行政制度を、より正確に理解できるようになります。 (出典: 東京 二 十 三 区(Yahoo!ニュース))